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物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#19 数値予報-2

こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。
(今回から、まとめるフォーマットを変えてみます。まとめづらいと思ったら、また元に戻すかもしれません)

勉強内容

前回に引き続き、数値予報について学習しました。
数値予報とは、物理法則に則って計算し、将来の大気状態を予測することです。どんな考え方で、どんな数式で、どうやって予測しているのかを学びます。

数値予報の原理

数値予報では、大気の状態を3次元的な格子点ごとに定量的に表します。

観測では現在の正確な気象要素(気圧、気温などの物理量)を把握できますが、観測場所にはムラがあり、海洋や砂漠など観測所が少ない地域での大気状態を把握することはできません。そこで大気を水平・鉛直方向に規則的な格子点で分割し、その格子点ごとに気象要素を求めれば、大気全体の状態を把握することができ、格子点での気象要素の変化量が計算できます。

格子点はその点での物理量を示すのではなく、格子点周辺の大気状態の代表値になり、求められた格子点値を、「初期値」といいます。

数値予報では、物理法則をプログラム化した「数値予報モデル」を用いて計算します。数値予報モデルに初期値を代入し計算することで、予測値を得ているのです。

大気状態を予測する式

数値予報ではどのようにして大気状態を計算しているのでしょうか。

数値予報では5つの物理法則から成り立つ、6種類の方程式をプログラム化し計算しています。その物理法則とは、
①運動方程式:ニュートンの運動の法則「力=質量×加速度」
②空気の連続の式:空気の質量は運動によって変わらない
③熱力学方程式:外部からの加熱がなければ熱エネルギーは保存される
④水蒸気の連続の式:外部からの加湿がなければ水蒸気量は変わらない
⑤気体の状態方程式:気体の圧力=密度×温度×定数
の5つです。

これらの法則に則った方程式を利用し、各格子点での物理量の時間変化を求めます。
予想する値は、物理量の時間変化後の値になるので、

予想値=初期値+物理量の時間変化

が成り立ち、この式から計算による予測が可能になるのです。

数全球モデル

数値予報には、方程式が組み込まれた数値予報モデルによって計算することが学習しました。気象庁では、予測したい現象ごとに6つの数値予報モデルを使い分けています。

なかでも代表的なのは全球モデルです。
通常の天気予報は全休モデルの計算結果により得られています。

格子間隔は20kmで、地球規模の現象から、空間スケール100km以上の現象を予報対象としています。数値予報モデルで表現できる気象現象は、格子間隔の5~8倍といわれています。このため全休モデルでは100kmより小さい空間スケールの現象を直接表現することはできませんが、「パラメタリゼーション」という手法を用いることで、小規模現象による影響を単純化して取り入れています。

今回はここまでです。
ありがとうございました。


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