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物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#31 数値予報-14 長期予報

こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。

勉強内容

長期の予報は1か月、3か月、暖候期、寒候期の4種類に分けられます。
数値予報の技術的な限界があるため、季節予報ではある特定の地域の最高気温などを予想するのではなく、ある期間の平均気温や雨量が編年値より高いか低いかなど、気象の平均状態を確率で表現します。

学習ポイント アンサンブル予報

数値予報が最も精度よく予想できる期間は一週間から10日までであり、それ尾を超える期間では精度が著しく低下します。
このため、1か月以上の長期予報では、通常の数値予報モデルではなく、「アンサンブル予報モデル」を使用しています。

アンサンブル予報とは、初期値をわずかに変えた数値予報をいくつも実施し、その予報結果の集合(アンサンブル)を平均することで行う予報です。

数値予報で使用する初期値には、必ず誤差が含まれています。
その誤差がわずかであったとしても、時間とともに予測値と実況値との誤差は大きくなるのです。これを「大気のカオス的性質」といいます。

そこで、わずかに初期値を変えた数値予報を複数回実行し、その個々の予報結果の流れを統計的に処理することで、有効な情報を取り出そうとすることをアンサンブル予報といいます。

アンサンブル予報を構成している個々の予報結果をメンバーといい、1か月アンサンブル予報モデルでは50メンバーを計算しています。

またアンサンブル予報の利点は、各メンバーのばらつき(スプレッド)から、予報の信頼性を予測することができることにあります。
例えば予報の前半では各メンバーはほとんど同じ流れで予想していたのに、ある地点から急にずれ始め、予報の後半でばらつきが大きくなったとします。
つまり予報の前半ではスプレッドが小さいため精度がよい、公判ではスプレッドが大きいため精度が悪いと考えることができるのです。
以上がアンサンブル予報の考え方になります。

1か月予報では、気温、降水の多寡、日照時間などが平年値より「高い(多い)」「平年並み」「低い(少ない)」の各階級に入る確率をパーセントで表します。
例えば気温なら、平年より「高い:40%」「平年並み:40%」「低い:20%」というようにに表示されます。

気づいたこと

1月予報などはTVの天気予報で見ることはありませんが、台風の進路予想なら見るのではないでしょうか。台風の予測も、アンサンブル予報で行われています(台風アンサンブル予報モデル)。
ありがとうございました。

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