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物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#20 数値予報-3

こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。
(思い切り体調を崩して、前回の更新から約1週間がたってしまいました…。今週から再開していきます)

勉強内容

前回に引き続き、数値予報について学習しています。
今回は、「数値予報プロダクト」といって、数値予報で算出された計算結果をもとに作られた天気図を、どのように解析しているかを勉強しました。

学習ポイント 気圧、相当温位、鉛直p速度

数値予報とは、空間を格子点に区切り大気状態を離散的に把握することであると、前回勉強しました。各格子点ではプリミティブ方程式により将来の大気状態が物理量として算出されます。この格子点における物理量の予想量のことを、GPVといいます。この数値から地上天気図や高層天気図が作成されているのです。数値予報で表される物理量は、それ単体で見るのではなく、そこで起きている現象と関連づけてみることが望ましいです。
ここでは、特に重要な気圧、相当温位、鉛直p速度について学習します。

まず気圧ですが、これは総観規模の現象(温帯低気圧や高気圧など)を把握するのには欠かせない物理量です。地上気圧とは、地表面から大気上端(大気圏のてっぺん)までに含まれる大気の、単位面積当たりの重さのことです。山岳など、標高が高い観測地点で観測された気圧は、海面更正(海抜0mでの気圧に換算すること)されて表示されます。これは、気圧が高度によって変化することを補正するためです。

つづいて相当温位についてです。
相当温位は、空気塊をそのまま上昇させても、凝結をさせても保存される物理量です。そのため、寒暖、乾湿など空気の性質を理解するのに利用されます。
数値予報プロダクトでは、相当温位に関して次のような現象が見られます。例えば、集中豪雨をもたらすような気象条件のもとでは、大気下層には相当温位の高い空気が流入していることが多いです。相当温位が高いというのは、暖かく湿った空気であるということなので、梅雨前線や低気圧による集中豪雨を予想するのに役立ちます。

最後の鉛直p速度ですが、これは空気塊の気圧の時間変化率を表す物理量で、上昇流をマイナス、下降流をプラスで表示します。
数値予報プロダクトで表現される上昇流は、積乱雲の中で実際に観測される上昇流の大きさに比べて1桁ほど小さくなっています。この理由は、各格子点の上昇流の値は、その格子点周辺の平均値であって、ここの対流の上昇流ではないからです。

気づいたこと

気象予報士の実技試験では、実際に数値予報プロダクトによって表現された天気図を用いて気象現象を把握し、ある地点での天気の移り変わりを補足する問題が出題されています。ここに挙げた物理量以外にも出題範囲はかなり広いので、おいおいしっかり学習していきたいと思います。
ありがとうございました。


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