Netflix「コブラ会」いきなりシーズン3から楽しむための下地作り(想定1分)
🔷話の基礎となっている30数年前の映画「ベスト・キッド」(空手の物語)を20秒で押さえる
30数年前に大ヒットした「ベスト・キッド」は、ミヤギ道 vs. コブラ会、2つの流派の対立でそれぞれの特徴もシンプルだった。
Ⓐミヤギ道=いじめられっ子転校生・ダニエルと空手の達人・ミヤギの言ってみれば個人レッスン。異色の訓練を経て、相手の攻撃をかわし守りながら攻める流麗な動きを「気がついたら習得していた」となる。教義にも通ず。力は防衛目的で無闇に攻撃するものではないとする師匠ミヤギの教え。トドメは刺さない。
Ⓑコブラ会=ベトナム帰還兵であるクリーズ主導で大勢の生徒を抱える空手道場。ジョニーはその中のリーダー的存在で空手でも最強。教義は、弱肉強食、手段を選ばず勝てばなんでも良い(ケガを負った身体部位を狙え)、情け無用、最後のトドメを刺すクルーズの教えを忠実に実践する。
以上の特性をもつⒷコブラ会のリーダー的存在(ブロンド、容姿端麗、最強)であったジョニーは、空手大会決勝という晴れ舞台で師匠クリーズの教えに忠実に従ったもののミヤギ道で学んだダニエルに無様な敗北を喫してしまう。
クリップあった。
さらに負けたことをクリーズにメッタクソに暴力とともに罵詈雑言を浴びせられ、その様子を見るに見かねたミヤギはクリーズがもっとも屈辱的な「試合の外でも負ける」ラストシーンを描いたのが30数年前に映画で大ヒットしたファースト。
🔷30秒でシーズン3(8話まで)の構図を押さえる
以上の映画ファーストを踏まえた上で、シーズン3の要はズバリ空手3流派の三つ巴。観るポイントは「情け」が結果的に危機を招いてしまった後の「戦い方がどうアップデートされ得るのか」の部分。ジョニーとロビーの関係や着地に納得できるかなども気になるけど一つに絞るならココ。
①ブラック(過去)・コブラ会。ジョニーの元師匠、ベトナム戦争のトラウマでマインドセットされたクリーズ(情け無用が生きる術)が主導する。クリーズは30数年前の映画でコブラ会の先生"Sensei"なので、要は昔のコブラ会と同じ。最後のトドメを刺せ!が教えの核にある。
②グレー&ホワイト(現在)・コブラ会。①クリーズの弟子であったジョニーが時を経て復活させた空手道場。30数年前の空手大会の敗北を人生に影響するほど引きずり、それゆえ「旧コブラ会とは違う」とばかりに「トドメを刺す」ことを止める。「情け」に寛容となった点が①旧コブラ会との大きな違い。ジョニーの心境変化=教えのアプデ。
③ミヤギ道(素朴=アホの現代)。防衛が目的で無闇に攻撃しない流儀は30数年前のそれと同じ。ミヤギ道を受け継ぐダニエル主導のもと、個人レッスンではなく道場の体裁を持つようになる。しかしミヤギ道も昔のままでは通用せずやられっぱなしが予想される状況でアプデを迫られる。
私生活でも「やられそうな状況」が重なるダニエル。旧知の女性を訪ねた沖縄で傾いた自営ビジネスと空手の両方に通じるアプデの「秘儀」を習得する。第5話のDefence takes on many forms. (自己防衛は多種多様)の回。
※余談だが、もっと賢い着地をする最終2話を迎えると思っていたのだが… 面白いし容姿端麗ブロンド強者のジョニーが好きなのでシーズン4も見るけど話を引っ張り過ぎ。
そんな中、田舎の風紀を乱すという理由で排除の憂き目にあっていた空手大会。紆余曲折を経て8話で開催されることに決まった。
🔷10秒でシーズン3を楽しむためにシーズン2をワンポイントだけ押さえよう
シーズン2は、上記②の「情け」が仇となって同会の一番弟子ミゲルが大きなケガを負ったところで終わる。しかもその情けの一瞬の隙をついて最後の一撃を放ったのは、なんと③ミヤギ道ダニエルに弟子入りしたロビー(ジョニーの実息子、このあたりも見どころ)だった。
代償としてはあまりにも大きい現実を目の当たりにし「情け」に恐れと失望を抱いた弟子の多くが「②新→①旧」へと逆流的に入会してしまう。
その後シーズン3でミゲルが復帰、ジョニーもSenseiとして息を吹き返したところで、一度は「情け」に失望した弟子の一部が再び②へ戻って①②③三つ巴の試合が始まるという流れ。
順に、③ミヤギ道 ②新コブラ会(のちに改名) ①従来のコブラ会
ダニエル
ジョニー
クリーズ
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