60秒脚本チャレンジ

ある村に川崎達治という男がいた。その男は昔からカーテンが大好きで、あらゆるカーテンを集めては家の中に飾り家中をカーテンで埋め尽くす変わり者であった。ある日、達治がいつものように川崎駅にカーテンを買いに行っていた日、地元では知らない人はいないまきびし作りの哲次が前からまきびしを撒きながら歩いてきた。達治は哲次の存在に気づくや否や、鞄の中に詰め込んでいた3番目にお気に入りのカーテンを取り出し千切っては食べ千切っては食べを繰り返した。それに気がついた哲次は余りの異常な光景に目を丸くして、持っていたまきびし5600個をその場に落としてしまったのだ。次の瞬間、川崎駅はまきびしの重さに耐えきれずマントルまで沈んだ。その後、達治と哲次を見たものはいないという。

*脚本を頭に浮かぶままな60秒以内に書くシリーズ


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