土屋正裕

東京生まれ。50年以上も内戦が続く南米コロンビアなど世界の危険地帯を歩く。 https…

土屋正裕

東京生まれ。50年以上も内戦が続く南米コロンビアなど世界の危険地帯を歩く。 https://masahirotsuchiya.hatenablog.jp/

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ボゴタに雨が降る

気分は最悪だった。 日本を出てから丸2日近く寝ていないのだ。 中国人がうるさくて一睡もできず、私は寝不足で朦朧とする頭を抱えながら旅客機の座席に深く凭れていた。 漆黒の闇に包まれたアンデス山脈の中に突然、宝石箱をひっくり返したような夜景が広がる。 それがボゴタの町だった。 周囲を山に囲まれた古都は“南米の京都”と呼ぶにふさわしい。 近代的な高層ビルとスペイン統治時代の面影を色濃く残す歴史的な街並みが共存するボゴタは海抜2640メートルの“世界最高地の大都市”であり、南アメリ

    • コロンビアのヤバすぎる話

      かつて「世界で最も危険な国」と云われたコロンビア。 毎年34000人が殺人事件の犠牲になり、世界の誘拐事件の6割に相当する3600人が誘拐されていた。毎日100人が殺され10人が誘拐される治安の悪さ。 筆者が初めてコロンビアを訪れた際、航空券の手配を依頼した旅行代理店で担当者が顔色を変えて言った。 「土屋さん、コロンビアで殺される確率はロシアン・ルーレットで死ぬ確率より高いんですよ。何があっても文句は言わないという誓約書にサインしてください。でないと弊社としては手配でき

      • 世界一危険な国・コロンビア

        南米コロンビアの首都ボゴタはアンデス山中の海抜2600mの盆地に広がる。人口1000万人。世界最高地の大都市。 車で行ける富士山の5合目より高い。酸素は平地の4分の3。東京の酸素濃度が21%。ボゴタは15%。慣れない者はソローチェ(高山病)になる。 かつて「世界一危険な都市」と呼ばれたボゴタ。殺人、誘拐、テロ、麻薬取引や人身売買が横行し、道端にゴロゴロ死体が転がっていた。 その後、コロンビア政府の「民主的治安」政策で治安は劇的に改善。注意を怠らなければ普通に外を歩けるほ

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