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自給自足カレッジ54

今日は、私の知人で宮崎市で大規模な自然栽培農家を家族経営でやられている川越俊作さんについて書いてみたいと思います。自然栽培全国普及会の季刊誌「コンパス36」に、その土作りについて詳しく解説されていますが、その神技とも思える土作りは、圧巻です。
15ヘクタール=15万平米もの広大な畑を、基本的には奥様と2人で、無肥料無農薬で野菜作りをされています。
化学物質過敏症の人にとっては川越さんの野菜は、命綱になっているようで、他の無農薬の有機栽培野菜でもダメだった人が、駆け込み寺のような形で川越さんの栽培されている野菜を求めにやって来ていると、昨年6月に宮崎市にある川越さんのところにお邪魔した時に言われていたのが印象に残っています。
川越さんの畑では、驚くことに草がほとんど生えていないのですが(自然農法の畑では草ぼうぼうにしているところが多いのですが)、5年から10年もの時間をかけて雑草を生えないようにしてから、緑肥で肥毒を抜いて、作り上げた土だそうです。お父様から受け継がれた田畑を自然栽培に切り替えたのは、もう15年以上前の2007年で、そこから着々と土作りをされてきていて、土の成長と栽培方法の進化によって、年々その作業効率は上がっていると言います。

基本的には、どの圃場でもエンバクと麦を植える事で畑の土から成分(肥毒)を抜く事を目的にして土作りに集中的に取り組み、野菜の出荷にたどり着くまで最低5年、最高10年かけて、土を綺麗に仕上げて行くとの事です。
化学肥料や農薬、動物性の有機物(牛糞や鶏糞等々)が長年使われている土では、肥毒が土の中に多く残っており、無肥料無農薬で栽培する自然栽培はできないと言います。
その肥毒を抜いてくれるのがエンバクと麦で、それを5年以上育てては朽ちさせ、微生物にそのエンバクと麦からなる腐食を分解させるというサイクルを、5年から10年経ないと自然栽培に向いた綺麗な土は出来ないと言います。
最初の数年はエンバクと麦と一緒に草も生えてくるので、草が実をつける前にまずエンバクと麦と共に青刈りしてしまう。これを繰り返す事で、草を生えなくしてから、更に数年土を良くする為にエンバクと麦を育てて、今度は自然と朽ちさせて腐食にしてから土に鋤き込んで行く。
出荷する為の野菜を植え付ける前に、このような気の遠くなるような作業をして土作りをする事で、ようやく無肥料無農薬で野菜が育てられるようになるとのことです。

野菜の種類によって、土の硬さを調節することもそれぞれの野菜を上手く育てるコツだと記事には書かれています。
年々、色々と実験を繰り返しながら、土の状態も見て15種類もの野菜を一年一作で育てる。
次世代に何かを残していく為に、慣行栽培の2〜3倍の収量を目指すつもりで土作りに取り組まれている。
川越さんは、自然栽培全国普及会の九州プロック長をされながら、自然栽培の普及にも力を注がれています。

人に売る為の野菜を形を整えて効率的に栽培するのは、川越さんの例でもあるように、かなりの時間と労力と技術の蓄積が必要になりますが、自分で食べるものであれば比較的形や収量に拘る必要がなく、そこまでの技術は必要ありません。

自給自足カレッジでは、無肥料無農薬栽培=自然栽培によって、自らの健康にも良く、自然環境も保全出来る形での、お米や野菜の作り方を教えています。是非一度、VISON農園に来てみてください。

4月からは本格的に自給自足が学べる講座が、毎月第一第三週の週末(土曜日曜)に開催され、無料見学会も行います。
次回は、4月15日か16日の土曜日或いは日曜日になります。

5月以降は、5月6日(土)・7日(日)・20日(土)・21日(日)
6月・・・ 3日(土)・4日(日)・17日(土)・18日(日)
7月・・・ 1日(土)・2日(日)・15日(土)・16日(日)

今まで経験した事のない新たな経験や発見があるものと思います。

一度、自給自足カレッジの下記の紹介ビデオを見てみてください。

YouTube動画(3分)
https://youtu.be/IQPWF9KBu00

詳しくは、下記のホームページをご覧ください。

https://self-sufficient-life.jp

自給自足カレッジ
小柴正浩

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