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医療や介護の現場で、何故虐待が起こるのか・・

どーも、masahiroです。

2024年1月18日に愛知県の障害者施設で働く看護職員が、患者に鼻から食事を摂らせていた事が虐待とみなされたとニュース報道がありました。

第3者の目から見たら明らかに異常な行為。このような行為が医療や介護の現場で何故起きるのか、職員の心理分析と対策について書いてみたいと思います。

今回報道されたケースですが、障害者施設に入所中の重症患者が口からの食事摂取が難しくなり、スープや飲み物を鼻呼吸する際に鼻から食事を摂らせたという内容となっております。

①・・まず患者ですが何が原因で食事を摂らなくなったか・・という事を考えます。・・抱えている病気の進行、食事の形態もしくは味が嫌、職員の食事介助時の態度の悪さに嫌気が差し食事自体が嫌になった・・など。
問題点が分かれば、解決に向けた行動を・・。
とりあえず、今回の報道ではっきりしているのは口から食事を摂らなくなったという事のみ。

②・・次に①の状態に患者がなった時、看護師や介護士が何を考えるかを知る必要があります。
口から食事を摂らなくなって放っておいたら当然栄養失調になり弱っていく。おそらく食事介助する職員は『自分が食べさせる事ができなかったせいで、また弱ってしまった・・。』と責任を感じる。・・負の連想が重なり何としてでも食べてもらわなくては・・と感じてしまう。

患者側と介護職員側①と②の状態で膠着が長引くと介護職員側は異常行為に走る可能性が出てきます。

そこで問題解決のキーマンとなるのが、その患者の担当である介護支援専門員や生活相談員です。いわば指揮官・・リーダーですね。
まず、リーダーが患者の状態を知らないと何も手が打てません。
次にリーダーと介護職員達の取るべき行動について考えてみます。

①・・まず介護職員達ですが、患者に変化が見られた場合はリーダーに報告する必要があります。自分達で何とかしようとはせずに、患者の状態をよく知り対応策を考え出すリーダーの指示をもらわなければなりません。
ここで大切なのがリーダーの下で働いている介護職員達が組織としての動きが出来るかどうかです。
介護職員達も人であり性格はてんでバラバラ。中にはリーダーを慕わず、自分の考えが正しいと自分なりのやり方で仕事をしようとする職員もおりますが、それは間違い。自分の意見をリーダーに伝え、リーダーの考えが変わるか見るのは良いですが、決めたられた指示から離れた行動をされるとリーダーの今後取っていく策に悪影響が生じます。

②・・リーダーですが、自分が患者の変化を発見したにしろ、部下が知らせてくれたにしろ第1の行動は主治医への連絡となります。
医学的な視点で患者を常日頃から見てくれている主治医に状況を説明して診てもらえれば何かしら対応策を考えてくれます。(今回のケースで考えれば、おそらく一時的に点滴か・・食事の味などが嫌となれば、美味しく味付けされた栄養補助食品なら召し上がられるか様子を見るとか・・かな?)
主治医と連携を取った後は、その事を家族に伝える事を忘れずに・・。
最悪の場合、胃瘻で対応しなければならない深刻な状態に陥っていたとしても、早期に家族が事情を知る事で、その分家族も意見を言ったり支援に回ったりと味方を増やす事ができます。
更にリーダーは自分が取った対応策を部下に伝えなければなりません。部下は対応策を聞くことで、『自分1人がしっかり食べさせなくてはいけない状況ではなくなった・・』という事で少し安心します。(一時的な点滴・・さらに家族が胃瘻まで考えてる事を知ると、無理やり鼻から食事を摂らせる事は、まずしないでしょう・・。)

医師、看護師、介護士は人手不足の環境で働いている上、思い通り事を運べない状況が度重なる為、ストレスが極度に溜まり虐待に発展している事実があるのは重々承知。(私も日々キツイ💦)
職員1人1人がその人にあったストレスマネジメントを行い、虐待の無い爽やかな業界となることを願います。

では、また次回👋

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