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社員を辞めさせない為にも、色々考える。

2月22日に、また介護事業所管理者向けの研修に行ってきました。
今回は【辞めないコース】の最終回。
これで【集まるコース】【成長するコース】【辞めないコース】全てが終了しました。

介護事業所経営力強化研修 【辞めないコース】 最終回

人は誰でも、認められたい

従業員が会社を辞める理由として何が挙げられるか・・。
仕事のキツさ・・、人間関係・・、お給料の低さ・・。
これを統括して考えた時に、人は誰でも認められたいという思いが根底にあるものだと思われます。

例えば仕事のキツさ・・仕事がキツくてヘコタレそうな時でも、職場で自分の事を励ましてくれる人、協力してくれる人がいる時って『もう少し頑張ってみようか・・』と思えるのではないでしょうか?
これは、自分にかかっている仕事の負荷を理解してくれる人が側にいるということ。つまりは、認められていることと類似していると思われます。

人間関係・・仕事場で価値観の合わない人というのは必ずしもおり、その人と一緒に仕事をしていると、不満を覚えたり、つい当たってしまったりする。不満を言われたり、指摘された場合は自分は認められていないと感じてしまう。

お給料の低さ・・自分は一生懸命働いているつもりでも、お給料が低くて納得いかない。会社から認められていないと感じる・・などなど。

まずは、人は誰でも認められたいということを頭の片隅に置いておく。



日常や社会の中で起きている事を理解する

例えば自分は働き者であり会社からの評価も高い。キビキビ動くのに対して社内では仕事をノロノロとこなし、働きぶりもいまいち・・といった人がいると、働き者の人はイライラするかもしれません。
仕事の出来ない人に対し、つい強く当たってしまい、当たられた人は辞める事を考えてしまうかもしれない。
そのような自体を防ぐには日常や社会の中で何が起きているかを理解する必要があります。


働きアリの法則

誰もが知っているアリ。アリはよく動くし、人から見たら全てのアリが働き者のように見えます。
しかし、実はアリの世界でも働き者と怠け者は分類されていて、2対6対2の割合で働き者のアリ、普通の働きぶりのアリ、怠け者のアリに分かれているそうです。
この割合は人間社会でも成り立っていると言われ、会社の中でも2対6対2の割合で働き者の会社員、普通の働きぶりの会社員、怠け者の会社員(怠けているつもりはないかもしれない・・)に分かれるようです。

では、そんな事が起こらないように2の数値に当たる働き者だけで組織を構成するとどうなるかというと・・
以前の組織ではよく働いていた者でも、働き者だけで構成された組織の中では普通の働きぶり、或いは怠け者に変わる者がおり、結局2対6対2の割合で働き者、普通の働きぶり、怠け者の組織が出来上がるそうです。

この『働きアリの法則』を頭の片隅に置いておけば、自分より能力が低い人に対しても、ついカッとなって当たってしまう頻度を減らせるかもしれません。
それに怠け者に分類された者でも、働き者よりも秀でた部分は少なからずあるもので、その秀でた部分は意外と働き者にとって助かる能力である事はよくあります。
同僚や部下を辞めさせない為にも『働きアリの法則』は知っておいて損はないと思われます。

※補足・・働き者で構成された組織で2対6対2の『働きアリの法則』が成り立っていても、もとが働き者で構成されている為、組織としては強い!
逆に怠け者ばかりで組織を組んでも、その中から『自分がしっかりしないと・・』と働き者に変わる者が現れ2対6対2の割合が成り立つが、もとが怠け者なので組織としては弱い。
能力的に下に見られる立場の者でも、常日頃から専門性を高めようと勉強しているかどうかで組織の強弱が決まるので、そこは職場の全員が知っていてほしい。

因果応報の法則

童話作家の宮沢賢治氏の代表作の1つと言われている『注文の多い料理店』をご存知でしょうか?

簡単なあらすじ・・森で狩猟を楽しんでいた青年2人が途中空腹を覚え辺りを見回すと見慣れないレストランがあり、そこで食事を摂ろうという事になりました。中に入ったのは良いのですが、自分の身体をキレイにしろだの、塩をつけろだの変な注文が多く、最終的に青年2人は何者かが自分たちを食べようと味付けしている事に気付き、レストランから逃げ出す・・といった物語です。

これは狩猟により動物を食べてきた報いを当の本人達が受けるという、因果応報の法則を物語で教えている作品です。

『注文の多い料理店』は児童文学書ですが、大人の社会でも当てはまると思われます。

心当たりがあるからです・・。

私が現在勤めている職場に来たばかり頃にいた管理者は、仕事は出来るのですが部下の仕事ぶりを厳しく評価し、仕事が甘い職員には強く当たっていました。(それは別に悪いとは思ってません・・。)
ある時、部下のあまりの仕事ぶりの悪さに、正社員の部下をパートに降格させるという対応を取った事がありました。

それからも厳しい指導が続く中、ある時職員達が耐えられず次々に辞めていく事態が起こりました。
その事態を防ごうと動き出しのが、その管理者の上の立場にあたる支店長であり、支店長はその管理者に対し、管理者でなく普通の現場スタッフとしてやり直すように降格を命じたのですが、管理者はその辞令に納得できず会社を辞めました。(『因果応報の法則』に当てはまる出来事はまだあるのですが、長くなるのでこれだけで・・。)

その管理者は仕事熱心で私は悪く思っていませんでしたが、要は自分がある人に対して取った行いを自分が受けた場合、自分が耐えられるかどうかは考えながら動いた方が良いと思いました。

『因果応報の法則』も実際に起こるべき現象であると考えていた方が、良いと思います。


人は常に成長したい

長い間、真面目に勉強を積みながら同じ場所で働き続けていると、(自分にとって、ここでもう学ぶ事はないんじゃないか・・)と成長に限界を感じる事が出てくると思います。
おそらく、人は誰でも成長を求めていると思われます。
ある現場で成長に限界を感じている職員を第3者の目線で見て、他の場所や他の分野で更に能力を伸ばし成長する事ができると見込めるならば"卒業"といった形で見送ってあげる心構えも持っておくべきであると私は思います。

常に挑戦する姿というのに、人は心打たれるものなので・・。


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