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【感想】アメトーーク特別編『雨上がり決死隊解散報告会』

雨上がり決死隊が解散。
その報告の場としてアメトーークの特別編がYouTubeとABEMAで配信された。
放送後の反響をざっと見た感じだと
・ホトちゃんに応援の声が集まる
・宮迫には批判殺到
・ゲスト出演した芸人の株は上がった
・特に東野は「俺、ケツ仕事あんねんけど…」で株爆上がり
といった辺り?

放送後に宮迫から電話があったというエピソードをラジオで語る東野。

東野「元気なようでちょっと疲れてるような感じでした(笑)。たぶん疲れてるのはヤフコメのコメント欄見たからちゃいますかね(笑)。まぁそれぞれ色んな意見あると思いますけれども、当分宮迫さん疲れは取れないと思います!どうかしばらくはどん底を味わってほしいと思います」www

いっそ清々しいw

SNS上で憤怒の感情を表明したり宮迫のYouTubeのコメント欄に批判を書き込むほど怒ってる人の思考回路はよく分からない。
僕は雨上がり決死隊にもホトちゃんにもそこまで思い入れが無いので。
(自分にとって今回の件で最も重要だったのはアメトーークという番組の継続)
しかもそのコメントの内容の大半が

・YouTubeを始める際にホトちゃんに仁義を通しておくべきだった(ホトちゃんの発言をさも自分の意見かのように繰り返しているだけ)
・アメトーーク特別編ではこう振る舞うべきだった(俺が考える最強の宮迫的な検証しようがないから負けることは絶対ない後出しジャンケン)
・テレ朝と吉本の間でこういう手打ちがあったという陰謀論的考察

だったり

1. 闇営業問題以前からの芸風
2. 闇営業問題とそれに対する対応
3. 復帰の仕方(YouTubeを始めるタイミングや動画の内容など)
4. 今回のアメトーークでの立ち振る舞い

といった論点の切り分けが曖昧な単なる宮迫憎し論調だったりで「なんだかなぁ」(C) 阿藤快という感じではある。

自分もあの場での宮迫はやや空気を読み違えているなとは思った。

ただ、これ別に今に始まったことではないと思うw

初期のアメトーークでマニアックなボケやトークを宮迫が「何言うてんの?」的に潰してしまう場面が結構あった(注:結構という頻度は僕の記憶に基づく印象論ではあります)
「お?どういうことなんですか?」と興味津々で聞けば話が広がりそうなのに「オタクがよく分からないマニアックなことを言い出しましたよ」というイジりで処理してしまうためそこで話が終わってしまう。
その話題に付いていけていないので教えを乞うという負け顔(別に負けているわけでも何でもないのだけど)が出来ない。
アメトーークはお笑い番組であって教養番組ではないのだから全ての話を深掘りする必要は無くて笑いが起きれば正義と言えなくもないのだが、マニアックな題材を扱うことも多いトーク番組のMCとしては割と致命的な弱点だったと思う。
まぁ僕も学生時代にちょっと映画の監督・脚本家の名前を出しただけで知的好奇心の薄い友人から同様の反応を示されて辟易していたのでその私怨も含まれて印象が強くなっている面はあるかもしれないがw

ちょうど先日配信された『佐久間宣行のNOBROCK TV』での若槻千夏の島田紳助評が重なる。
(紳助と宮迫で芸人・司会者としての格が違うことは重々承知しております。念のため)

若槻千夏「紳助さんって自分の話もしたいMCなんですよ」
佐久間P「あーなるほど」
若槻「ゲストの話も聞きつつ、自分に最近起こった面白話もしてくれる

アメトーークの収録に居合わせた狩野もラジオで近いことを言っている。

狩野「やっぱり宮迫さんってスーパースターだからさ。ボケたいとか照れてるってのもあるから、ちょっと強めにツッコんだりとか誰かが泣いてるところで笑っちゃったりとか」

ちなみにこの放送は狩野の性格の良さがにじみ出ていてとても良かった。

つまり宮迫博之という芸人は放送作家の高須光聖が言うところの典型的な勝ち顔芸人だった。
そして同時にそれが宮迫が芸人以外の出演者もいる番組を仕切ることを考えた際に最大の弱点だったのだと思う。
芸人以外も様々なゲストを呼んでいた30分時代の『アメトーク』がその弱点を補うべく芸人を呼んだくくりトークにフォーマットを変えて人気番組に駆け上がっていった一方で、芸人・宮迫の成長をそこで止めてしまったのは何とも皮肉である。
最後の最後にそれがとんでもない形で露呈するとはw
しかもある意味で元凶となったアメトーークの場でw
念のため書くと加地EPはじめスタッフは全く悪くないと思います。当時の雨上がり決死隊の実力を考慮した上で番組のフォーマットを変えたというだけなので。

ちょうど1年前に放送された『やすとものいたって真剣です』でのホトちゃんの言葉が今となっては深く響く。

宮迫に限らず人間ってそう変わるもんじゃないでしょ?

ある意味で最後のアメトーーク出演に相応しい宮迫という芸人の業が詰まった回だった。

ここまで書いてきて何ですが、宮迫を批判したいわけでも擁護したわけでもなくホトちゃんに頑張ってほしいという応援の気持ちもそこまで無いので結論めいたものは特に無いですw

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