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反出生主義について

反出生主義とはなんなのか

出産行為は生まれてくる子供への暴力・親のエゴであるとし、この世に生まれることおよび子を持つことを否定的に価値づける倫理的見解。誰も産まないことが良いという価値観を普及させることで人類を段階的に絶滅させていき、それによって生きるという苦痛を味わうことも無くなり、全てが解決するという考え方である

反出生主義 ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典

このテーマについては自分の出自がエホバの証人2世である事から、避けては通れなかったと思う。最近「反出生主義」という言葉を聞きはしたものの、昔から考えていたことだなと思った。

このテーマを考える時には2つの視点が必要だと思っている。
①理屈として正しいのか
②この思想を広め実践する現実的な道筋はあるのか


①理屈として正しいのか

これに関しては哲学的な思想が絡んできて、反対の思想をぶつけていき一つ一つ考証するのは非常に手間がかかる。そのため、あえてこの理屈を正しいものとして②の考察を行いたいと思う

②反出生主義の思想を広め実践する現実的な道筋はあるのか

反出生主義の目指すところは「段階的に絶滅させる」事であると理解する事ができる。段階的に絶滅させる道筋はあるのか?という問いに言い換えることができる。その問いに対する答えはYESだ。

道筋はある。しかし、勘違いしてはいけないのは思想を広める必要が必ずしもあるのかという事である。
もし、仮にこの思想が広まり皆が一斉に子供を産まなくなるような物分かりが良い人で溢れている世の中であるのなら、絶滅させる必要がない。
つまり反出生主義の思想を広めるというのは大いなる矛盾をはらんでいる。

本当にこの思想を深く理解している人間は、声高に叫ぶことはないだろう。
エルディア人安楽死計画を実践しようとした、ジーク・イェーガーも計画を声高に叫び賛同者を無駄に募るような真似はしなかった。あれだけ大きな力を手にしていながらも。(漫画を引き合いに出すのは不適切かもしれないが、アレは良く出来てる)

また、もうすでに人類は段階的に絶滅していってるという見方もある。
現在、先進国において少子化はしっかりと進行している。出生率が回復傾向にあると声高に宣言している国ですら1.5を超えた程度に過ぎない。
人口維持に必要な数は2.0以上でなければ成立しない。
反出生主義の思想を広める必要もなく、人類はすでに「段階的に絶滅している」とも捉えられるのだ。

出生率が先進国において伸びていないが、開発途上国で人口が増えているため地球の人口としては増え続けている。しかし、開発途上国もインフラが整い、経済的成長を実現した際には出生率が低下するのは想像に難くない。
現に中国でその事象は起きている。

つまり何が言いたいかというと、本気で反出生主義が良いものであり、正しいと信じているのなら、「反出生主義を色んな場所で叫ぶ必要はない」という事。

テレビメディアに出演したりSNSで呼びかけたりしてる人達を見ると、今の人生をなんとか幸せにしたい人なんだろうなと強く感じる。前述した様に真の反出生主義者にとっては「何もしない」が正解なはずだ。そこに行き着かない時点で浅慮であると断じざるを得ない。そしてなにかのはずみで幸せになれたとしたら平気で子供を産み自分の考えを押し付けるんだろうなと、そこまでセットで考える。

まあ人間なんてものはそんなものでしかないのかもしれない。だからここまで発展してきたし、少子化もどこかで歯止めがかかり緩やかに人口が増えていく社会が数百年後くらいに来てるのかもしれない。


まとめ

・反出生主義とは人類を段階的に絶滅させていこうという思想
・この思想を広め皆が賛同するような状況なら絶滅させる必要はない
・現在すでに人類は段階的に絶滅していってるんじゃね?
・じゃあ反出生主義を信じて正しいと思うなら何もしなくていい
・反出生主義を声高に叫んでる人からは「生きたい!!」というロビンの声しか聞こえない
・こういうバカばっかりだから結局最終的には絶滅しないかもね

おしまい

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