単純な言葉の説明で言語能力は上がる
は?どういうこと?
と思われるかもしれません。
もう少し詳しく説明しますね。
世の中にある、皆さんが当たり前に使っている言葉を、詳しく、さらに多方面から説明してみましょうってことです。
そうすると、言語能力が向上するということを説明していきます。
これは私が講師という仕事をしていく中で見つけた方法の一つです。
当たり前と思われる方もいるかもしれません。
しかし、やってみると意外と難しいことがわかります。
言うは易く行うは難し。です。
例えば「水」を説明してください。
できるだけ多方面から説明してみましょう。
無作為に「水」に関して知っていることを並べていきます。
例:
日本語である
英語だとwater
化学式だとH2O
液体
温度が上がると「湯」だが、明確な分岐点はない
凍ると「氷」
色は無色透明だが、本当は少し青い
だから水色という色がある
氷は青っぽく見える
いかがでしょう。
すらすらと出てきたでしょうか?
さながら一人ブレーンストーミングという感じですね。
さらに、これらの情報を、自分なりにまとめます。
まとめ方は何でもいいのです。
言語:
日本語で「水」、英語で「water」、仏語で……
氷と水は明確に区別できるが、水と湯は境界が曖昧
理科:
化学式はH2O、融点0℃、沸点100℃
1㎤で1g、1㎥で1,000kg(=1t)
その他:
無色透明だがわずかに青を帯びている
その青が水色のゆえん
氷は青く見えるし、大量の水は青く見える
いかがでしょうか。
なんらかの括りをつけることで、関連する情報どうしを結び付けることができました。この作業を通して記憶は強固になり、情報の関連性を理解することができます。
脳はこうやって学習をしていくのです。
次に疑問点を出していく
水と湯の境界はどのあたりか?個人差あり?
外国語にも水と湯ってあるの?
融点0℃、沸点100℃って、めちゃくちゃキリがいいけどなぜ?
重さも同様にキリがよいが、関連はあるのか?
日本語、英語は知っているけど、他言語ではなんという?
大量の水は青く見えるから、宇宙から見た地球は青いのか?
次にこれらの疑問点について調べて解消していく
ここは割愛しますね。ご自身で調べてみてください。
次にnoteやパワポで資料にする
ここでは、仮想の相手を作って、どの順序でどういう説明をすれば見てくれるのか、聞いてくれるのかという観点が登場します。
この前の工程までは「自」中心で、ここから「他」を意識します。
できれば最後に発表するといいでしょう。
これは前の工程で作成した資料が実際に誰かの興味、関心を引くことができるのかを試す場です。
自分では「うまくまとまった!」と思っていても、やってみると全然伝わらないということもあるのです。試行回数を重ねて、よりよい内容にしていきましょう。
今回は水を例にしました。
こんな簡単な単語でも、いざ説明しようとすると相当の準備が必要なことがわかります。
その過程で周辺知識を補充できたり、様々な疑問点を調査したりして、知識は一気に広がります。
そのうえで、まとめをし、発表する練習をすれば、様々な方向から自分の言語能力を鍛えることができます。
みなさんも、適当な単語を選んで挑戦してみてください。
やれば伸びるけど、読んだだけだと何も変わらないよ。
一つでもいいから、やってみてね。
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