東日本大震災と近隣住民及び東電社員の原発知識について

私は現在では兵庫県に住んでいるが、12年前は臨界事故の起きた場所から10キロ圏内に住んでいた。
当時東電は原発安全神話を語り、人々の不安を煽るからという理由で避難訓練などは一切したことが無い。

それは、原発関係で働く多くの地元民や東電社員をも洗脳するみごとなものであった。
火力発電水力発電は自然破壊に通じ、原発程自然に優しいものはないと信じていたのだ。
しかも彼らは独自に原発について学ぶ事なく、新興宗教の信者さながら上からの説明を盲目的に受け入れていた。
勿論そんな人ばかりではないが、多くが原発絡みの仕事をしているために声高に反対することもできなかったのだ。

そして起こった臨界事故。
多少原発について調べていた私は、すぐに次はメルトダウンが起こるであろう事、そして最悪のことを考えたが、周囲では誰も慌てることなく、事もあろうに放射能を含んでいる雨の降る屋外で仕事をしているものもいた。
そして下された屋内避難勧告。
私は、密かに死をも覚悟した。

福島県の原発付近でも安全神話は信じられていたのだろうと考える。実際、ドキュメンタリーなどを見ると、そう思わずを得られない発言が数多くあるのだ。

下手をすれば、放射能汚染で日本列島を縦断できなくなると思いながら、私はテレビから離れられなかった。

そうならずに済んだのは、本当に幸いな事だ。
放射能は、自然に優しくなど無い。
確かに山を崩したりする事は無いだろうが、遺伝子という大切なものを壊してゆく。
これ以上の自然破壊はないといえよう。

この国は唯一の被爆国であるにも関わらず、いまだ原発を増やそうとしている。これを恥と言わずして何と言おうか。

文明を維持するには電力は今や不可欠であるが、原発以外の電力供給方法も考えるべきだ。
原発が止まらなくなった時の被害は、チェルノブイリの比では無い。

これを読んでくださった方々にお願いしたいことがある。
ぜひ、原発について学んで欲しい。
福島の人々の苦痛を無駄にせず、教訓として欲しい。
恐ろしさを知っている方々には、反対運動に参加して欲しい。

この国は、まだ国民を騙せるつもりでいる。

#東日本大震災
#原発事故

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