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国は認定スタートアップに転職する人の退職引当金を肩代わりすればいい

完全フルリモートを認めたり、男性育休を取りやすくしたりするスタートアップが増えてきた。

これはなぜやるかと言うと、人材を確保するためである。いい人を採用したい、いい人にはやめて欲しくないと言うものだ。

恐らくこういうスタートアップから取り入れている柔軟かつ福利厚生的な働き方は、段々と大企業でも広まっていき、優位性は無くなっていく。

大企業も必死だからだ。

翻って、働く側がスタートアップへの転職を躊躇する理由は「企業の将来性が不安だから」「年収や待遇が下がりそうだから」が上位にあがる。

『ミドルの転職』ユーザーアンケート―

結局は、「安定」と「金」である。
レガシー企業もメガベンチャーにも所属し、スタートアップからもお誘いいただいた経験を持つ自分と、超大手メーカーで働く妻との両方の状況を照らし合わせて見てみると、優秀な人材の流動性を阻んでいるのは、退職金の有無など将来設計のしにくさがあると思う。

つまり、安心して将来•老後を迎えられるような制度があれば、もっと気軽に優秀な人がスタートアップにチャレンジできるのではないか。

そのためには、現在、国はスタートアップ支援を進め始めようとしているが、人に照準を当てて支援する施策も用意したほうがいいと思う。例えば、退職金制度及び厚生年金があるような上場企業で働いていた人は、国が認定した(制度がないような)スタートアップに移る場合は、前職での退職金や厚生年金の運用を引き継ぎ、定年もしくはその会社を辞めるまでの間の引当金を、前職同様に国が代わりに行うというものだ。

そうすることで、エンジニアのような腕一本で食べている人ではなく、CFO人材や人事や経営企画、営業のプロが転職する可能性が高くなると思う。

企業経営は最後は人に行き着き、国はイノベーションを生み出せる企業が必要なのだから、スタートアップとエスタブリッシュ企業との間の人材の流動性を阻む壁をいかに溶かすかが必要だと思う。

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