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人生初のELLEGARDENを観に行った話。

今日はHEY-SMITH主催のフェス、HAZIKETEMAZARE(ハジマザ)に行ってきた。

場所は泉大津フェニックス。

このフェスに行くのにある大きな目的があった。それは、人生初のエルレを観ることである!!

そう、ワンマンではなくフェスという形ではあるが、オレが長年憧れていたエルレを今日ついにこの目で観ることができた。

そんなわけで今日は人生で初めてエルレを見た時の心境を語っていこうと思う。



山あり谷ありのライブ観戦

実際終わってみて...、しんどい面と神がかってた面が混在していて一つのドラマのような展開だったと思う。順を追って解説していこう。

まず今回のセトリは以下の通り。



最初からアクセル全開という感じのセトリであった。しかし、いざライブが始まってみると期待ハズレな箇所もいくつかあった...。

激しいフェスにおける音楽の聴き方


まず周りが暴れまくって、ゆったりライブを楽しめない。せっかく人生初のエルレなので、ゆっくり音だけを集中して聞きたい。四方八方からダイバーやモッシュで圧縮される。

それなら後ろ行けば良いだろう?...と普通は思うのだが、あまりに観客が多すぎる。もはや身動きするのも苦労するレベル。無理もないか、そりゃあエルレだもん。

しかも後ろの方にもサークルやらモッシュゾーンが作られたりで、単純に音だけ聴きたきゃ後ろに行くというセオリーが通用しない。

さてどうしたものか...、そんな時真ん中の方に柵があるのを見かけた。

しめた!!柵の近くにいれば流石に押されることもダイブが飛んでくることも少ないだろう。

そんなわけで、最初上手側(生方真一さん側)の前の方にいたのを、流れに身を任せて真ん中の少し下手側あたりまで移動した。

この判断は功を奏した。まだ押されたりはあるものの、圧倒的にさっきの場所よりかはマシである。とりあえず最初の5分くらいで、まだ楽になれるスポットをサッと探せたのはデカい。

野外フェスの音響問題

ただ、それでもまだ問題は尽きない。今度は音響だ。

どういうわけか、ベースの音が異様にデカい。ギターがあまり聞こえず、ひどい時なんかベースの音に他のパート全てが食われてる状態もあった。

これに関しては、おそらくヘイスミ主催ってことで、激しいメロコア・パンクバンドばかりが出演したからなのかと考えられる。

メロコア・パンク勢のハイゲインギターサウンド

それこそ今日の出演者で言えば10-FEETやヘイスミなどといった、

"2ハムの厳つそうなギター" + "Diezelや最近のMarshallなどハイゲインアンプのサウンド"

を勢いよくかましていくギタリストのいるバンドが多い。

こーゆーのとか。(テンフィのTAKUMAさん)
こーゆーのとか。(ヘイスミの猪狩さん)
アンプもこんな感じのばかりだった。

ややヴィンテージサウンド寄りのエルレ

しかしエルレはどちらかというと、彼らももちろん勢いで聴かせるバンドではあるんだけど、ギター周りの機材が他のバンドと少し異質に感じられると思う。

特に生方さんに関してはどちらかというと勢いで弾くというより、ギターの音色を重視して弾く感じ。

機材もES-355というセミアコギターに、JCM800以前の、それこそマスターボリューム無しの、昔ながらのマーシャルアンプ。

生方真一さんはこういうややヴィンテージ感のあるギターサウンド。


そのようなヴィンテージ寄りなサウンドであるにも関わらず、先程あげた10-FEETなどのハイゲイン系ギタリストとPA側で同じような設定にしたことが、音響的に合わなかったのかと考えられる。

つまり、ハイゲイン系サウンド設定のままでヴィンテージ系サウンドのバンドを押し通してしまったということ。

ライブを行う側から見た客席の景色


正直4曲目あたりまで残念という感じだった。カッコいい曲やあのエルレのメンバーが目の前にいるのに、周りの客の環境や音響一つでこうも変わってしまうのかと思った。

だけどそれも受け入れていかなければならないんだろうとも思った。周りの観客のこともあるけれど、そりゃ音楽の楽しみ方なんて千差万別。

エルレの前の出番が10-FEETだったのだが、その時にTAKUMAが事あるごとに、"仲ようせえよ" って言っていた。そうだ、彼の言っている言葉はこういう事なのかもしれない。

ライブやる側からすれば、オレらとはまた別の感情があるんだろう。

だから、これもTAKUMA言うてたけど、せめて好きなバンドを見てる時だけでも、"何やねんコイツ" ってなるんじゃなくて、怒りの沸点を上げていこう。

そういうことを言及してくれるTAKUMAの存在ってやっぱり大きいよね。

細美武士さんの生MCを聴いて...。

話が逸れたな、エルレに戻そう。そんなライブだが、後半(The Autumn Songあたり)から流れがかわった。

その前のMCが大きな起爆剤となった。細美武士さんの名言はTwitterとか文面で見たことはあるが、実際生で聴くと本当に生きる活力をもらえる。

"なんか偉い奴も賢い奴もそうでないバカな奴とかも一切関係ない、みんなすげぇんだよ。だから一緒に盛り上がろうぜ"

"俺たちは何人集客したとかCDが何枚売れたとか一切そういうの関係なくやってきてるんで、なぜならバンドやってるオレたちがすごいから"

みたいな内容だった気がする。すごい自身に満ち溢れてて、なんか聴いてるだけで元気もらえるような気がした。そしてここから間髪あけずジターバグに行く流れもカッコ良すぎた!

そうだよな。オレも周り見てるとレベル高い人もゴロゴロいて、そうやって周りと比較してしまうことだってある。

だけど、細美武士さんの言葉聞いてそういうのも一気に吹っ飛んだ。

それだけじゃない、普段仕事で抱えてる闇とかも、一瞬にして崩れ去った。

いや、オレが細美武士さんの言葉を糧にして自分からぶっ壊しにいった感じ。そういう力を与えさせてくれた。

だから細美武士さんの本当の魅力ってそういう人間性なんだなぁって、改めて思った。

Make A Wishでの一体感...。


そして突然、"やっぱ訂正する。バンドやってる俺スゲェっつったけど、オレは凄くありません。なので一緒に歌ってください"

と前言撤回して、なんと...あの...Make A Wishのアルペジオをおもむろに弾き始めたのだ!!CDにはないアレンジVerである。ちょうど以下のような感じ。

ここでオレの全ての感情が昂った。大学の頃からYouTubeにかじりついて見てた光景が、今目の前にあるのだ。

気づけば隣の人と肩を組んでいた。周りを見渡しても、みんなみんな肩を組んでいた。

なんだか不思議な気持ちだった。こんな光景初めて観た。

"音楽は国境とか年齢とか、そういういろんなものを超越する。ロックスターに見た目とか技術とか、インディーズもメジャーも関係ない。僕のロックンロールで世界は変えられる。”

そんなことを何かのマンガで読んだけれど、それが現実となった瞬間であった、そんな気がした。

全て、何もかも吹っ切れた。さっきの音響のことも、仕事のことも、周りの凄いやつがどんな暮らしをしているかということも。いま、この瞬間を生きている、そしてロック好きな観客(仲間)と楽しさを共有している。それだけなんだ。

オレはいつまでもこの光景が続いてほしいと願った。流石にそのあとは暴れられなかったけど笑

止まらなかった余韻と涙...

んで、次の曲、スターフィッシュで一気にさっきの余韻が押し寄せてきて、謎に泣きまくってた。

何であんな泣いてたんだろう?今となってはわからない。とにかく、涙声で歌詞を叫んでいた。オレは率先してありがとうと叫びまくってた。

そして理由はわからないが、ラストのStrawberry Margaritaの音響がここにきてメチャクチャ良くなってきている。

最新アルバムの曲だからだろうか?よくわからないが、とにかくメチャクチャに盛り上がりまくった。これが最後だと思うと物悲しかった。

本当に濃密な40分間であった。オレにしては珍しく、メンバーが捌ける最後の最後まで拍手を送り続け、ありがとうと叫びまくった。それほど思い入れのあるバンドなんだ、エルレは。

物珍しさだけでなかったELLEGADENのライブ。

流石に疲れたので、そのまま会場を後にした。オレの場合、何か感動する出来事があれば余韻として後々に残っていくタイプであるので、帰り道中ずっと泣くのを堪えていた。

あのMake A Wishで観客たちが一つになれたり、細美武士さんのMCで活力をもらえたりなど...、本当に泣こうと思えればいつでも泣けるくらい感情が爆発しそうだった。本当に、アレほどライブで泣いたのもいつぶりだろうか。

単に物珍しいエルレを見れたのが原因ではないと思う。それを超越した、心に訴えかける何かがあったからこそ、あそこまで感動できたんだと思う。

最後に。

長くなりましたが、ELLEGADENの皆さんありがとうございました!!

今までならライブ行けたらいいなぁって程度だったけど、今日ので確信した。次も絶対行く!今度は欲張ってワンマンで見たいものだ。

まぁそれこそ真正面からチケット争奪戦に突っ込まなければならないが笑

またその時を楽しみに待つとしよう。

ヒビロック