【作曲論】音楽を探り当てる① 一瞬の閃きを逃すな
こんにちは、作曲家で大学教員をしている小松正史です。
私たちは普段、音楽を意識して新しいアイディアを探そうとしますが、実は音楽の閃きは思わぬ場所から訪れるものなのです。
日常の中の非日常
今日は久しぶりに、自宅からほど近い堀川親水公園に足を運びました。ここは道路から一段下がった静かな場所で、たまにこうして外の空気を吸いに来るのがストレス発散の良い方法となっています。
周りから聞こえてくる車の音に混じって、水の流れる音が心地良い。そんな穏やかな環境の中で、ふとした瞬間に新しいメロディーラインが頭をよぎったりするのです。
一瞬の閃きを逃すな
こういった発想は意識の彼方から生まれてくるもの。歌詞のイメージや全く新しい曲想が、まるで抽象画から浮かび上がってくるように、私の中に浮かんでくるのです。
ところが、そんな貴重な閃きはあっという間に消えてしまう。思いついたその場にメモを取る環境が整っていないと、すぐに忘れ去られてしまうのが常です。
身体で記憶に焼き付ける
そこで私は発想が浮かんだ時、まずは身体を使って一時記憶に焼き付けることにしています。メロディーのテンポに歩幅を合わせたり、フレーズの響きを頭の中でループさせたりと、身体で覚えさせるのです。何度も何度も反芻させまくる。
曲のイメージが言葉の場合は、つぶやきながら口に出して定着を図ります。こうしておけば後からメモに残せる確率が高まります。
日常を超えた発想を記録する
音楽家にとって、音楽の発想は逃してはならぬ一瞬の閃きなのです。それを記録しておかなければ、ある日どこかで溜息をついていることになるでしょう。
かつて私も、「忘れるくらいのアイディアなら忘れてもいい」なんて思っていた時期もありました。しかしそれは大きな誤りでした。忘れてしまうほど日常とはかけ離れた発想こそが、とびきり新鮮でユニークなアイデアに育つ可能性を秘めているのです。
スマートフォンを活用して記録
そこで最近は、スマホのボイスメモアプリにちょこちょこと喋りながら記録するなど、できる限り忘れずに定着させるよう心がけています。音楽の発想は言葉にならない繊細なものですから、5秒ほど放置してしまえば簡単に忘れ去ってしまう危険性があるのですから。
こうして地道に記録を重ねていけば、きっと貴重な発想を活かせるはずです。創作の現場で大切なのは、アイディアをしっかりとキャッチする環境を整えることなのですね。
そういった環境作りの重要性については、またの機会にお話ししたいと思います。音楽は些細な発想の積み重ねで生まれる壮大な芸術ですから。
それでは皆さん、良い音の一日を!
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