見出し画像

心身ともにタフであらねば…|2024,Week22.

僕が今、勤めている会社は時折、BGMが流れている。

よくある90’s popsとか作業用BGMといったSpotifyのプレイリストだから、ふだん特に気にも留めずに「ああ、音楽が流れているな」という程度に聞き流しているんだけど、その中で「これは」と思わされる一曲があったから今日はそれを紹介したい。サム・クックの「A Change is Gonna Come」だ。

I was born by the river in a little tent
Oh, and just like the river, I’ve been running ever since

It’s been a long, A long time coming,but I know
A Change gonna come Oh, yes it will

A Change is gonna come

この曲は、言わずと知れたサム・クックの代表曲だ。1963年にサム・クックが白人専用のホテルにチェックインを断られ、挙げ句の果てに治安紊乱の容疑で逮捕までされるというエピソードが制作のきっかけになっているように、この歌は公民権運動のアンセムとして、長きにわたって歌われ続けている。

「やがて、変化はやってくる。そう、必ず」と誓いのように歌い上げるサム・クック。彼の意志がひしひしと感じられる一曲が、会社のBGMで流れてくるとなんだかハッとさせられるというか。不思議な感覚に陥るようでした。


こういうのを「音楽の力」と書くと極端に陳腐でチープなものに成り下がるのだけれど、やっぱりこう、音楽によって引き上げられる内側の感情ってあるよなと思う。余談ではあるが、僕はクリスチャンの家系に生まれていて身近に讃美歌がある環境で育った。家に古めかしいエレクトーンもあった。だからなのか分からないけれど昔から祈るときに僕は、歌を歌うことのほうが多い。手を合わせて言葉を口に出すのではなく、祈りをメロディーに乗せて歌う。そのほうが、自分の心の内側とリンクするような気がするから(下は僕が通っていた明治学院大学の動画)。


でもだからといって、冒頭の「A Change is gonna come」を、ただただ感傷的に聞いていたわけじゃない。この曲が歌われた1964年から今年でなんと60年の歳月が流れていることを思うと、とてもじゃないが「良い曲だなぁ」と一括りにすることはできないからだ。60年。あまりにも多くの歳月が流れてしまっている。もちろん、その間にいろんなことが流れつつあるけれど。状況は、ちっとも良くなっているように見えない。イスラエルにいる友人の動きなんかをSNSで見ているとね。

それでも「A Change is gonna come. Oh yes it will」と確信をもって言えるようになりたいと思う。そのためには、心身ともにタフでなければいけないとも思う。今週は何だかそんなようなことを思わされた1週間だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?