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歩きながら考えたこと

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僕にとって歩くことは、何ものにも代え難い喜びの一つだ。噛みしめるように、一歩ずつ。たとえ時間がかかろうとも、行為そのものを楽しみながら、今日も、明日も。そして、明後日も。
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記事一覧

ちょっとした風向き、ボタンの掛け違いで。『ムーン・パレス』ポール・オスター/著

あとから振り返ってみて「もしあのとき、ああしていたら(していなかったら)死んでいたかもな…

ディストピアとユートピアを分けるものを考えていきたい。

ちょうど一週間前の9月24日、新しいSNSとして『DYSTOPIA』のβ版がリリースされた。何でも、誹…

さよならだけが人生か?

寺山修司が『ポケットに名言』のなかで「言葉を友人に持ちたいと思うことがある」と言った。僕…

岡本太郎って好きですか?

岡本太郎って好きですか? 実は言うと僕は、長い間この人が苦手でした。「自分の中に毒を持て…

旅に出るのは。

旅の醍醐味に「リセット感」がある。 知り合いが誰もいない遠く離れた場所で、新しいつながり…

ご飯のおかず論争

食べ物の好みが違うというのは、なかなか面倒なものですね。 たとえば、実家で夕食にトンカツ…

ウィル・スミスの件を考える。立派な人はそれでいいけれど…

その男は笑みを浮かべながら、大股で舞台上へ向かって歩き出す。 3、2、1、ドーン。強烈な平手打ちが、舞台上のプレゼンターを襲う。一瞬の出来事で、何が起きたか理解できない観客。気まずさを打ち払うようにジョークを続けるプレゼンター。座席に戻り、なおも怒りを隠しきれないその男。2022年のアカデミー賞は、騒然とした雰囲気に包まれた……。 僕は時事的な話題に触れたり、議論を巻き起こすような話題について書いたりするタイプでは全然ないけれど(どちらかといえば日和見的に物事を傍観してい

風向きはいつか変わる?

僕の好きな曲の1つにチェット・ベイカーの『Look for the silver lining』という歌がある。 …