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映画の"瞬間"

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チケット片手に所定のシートを探す瞬間。じれったい予告を眺めつつ、スクリーンに溶け込める喜びを感じる瞬間。そして、クライマックスを迎えた高揚感とともに真っ暗なシアタールームを飛び出…
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記事一覧

コミュニケーションというと、なんだか難しそうな感じがするけれど。|『ドライブ・マ…

つい最近、あることがきっかけで『ビジュアル・シンカーの脳 「絵」で考える人々の世界』とい…

命の旨味を思う。|『僕は猟師になった』(2020)

最近、伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日記』という本に書いてあった「スパゲティ・アル・ブーロ」…

決定論的世界観を進むのは、意志?|『TENET(2020)』

このあいだ、友人と街をぶらぶら散歩していたら、突然その人が空を見上げ、両手でカメラのフレ…

目の前の1人に向けた、モノ・コトをつくり続ける。|『シンドラーのリスト(1994)』

前は新年の抱負を手帳の1ページ目に書いたりしていたんだけど、今年からきっぱり辞めました。…

中途半端の真っ只中を走る27歳の僕。|『フランシス・ハ (2012)』

27歳って、どんなイメージを持っていますか? 僕は今年で27歳になる(なった)んだけれど、ど…

都市は誰のもの?|第27回『CITIZEN JANE Battle for the City(2018)』

ジェイン・ジェイコブスという人を知っていますか? 一般的にはそこまで馴染みのある人物では…

生唾が出るほどの、食事シーン。|第26回:『ソイレント・グリーン('73)』

昔に書いた映画のエッセイで美味しそうに食べる姿が印象的だったと話した回があったけど、今回は「もっと」美味しそうに食べる姿が見られる映画『ソイレント・グリーン(’73)』の話です。 『ソイレント・グリーン(1973年)』舞台は2022年のニューヨーク。爆発的な人口増加と環境破壊により都市機能はもはや崩壊し、人々はソイレント社が配給する合成食品「ソイレント」を食べながらなんとか暮らしている状況のなか、同社の社長が暗殺されてしまうことをきっかけに、段々と「ソイレント」なるものの秘

25年目の悲願。今年こそは、ベイスターズが頂点へ。|第25回:『メジャーリーグ』(19…

僕は小学校5年生のときに横浜スタジアムを訪れて以来、横浜DeNAベイスターズのファンをやって…

僕は勉強ができないけれど……。 第24回:『刑事ジョン・ブック/目撃者』

音楽は好きですか? 実をいうと僕は、普段そんなに音楽を聞きません。でも何曲かは特別に好き…

第23回:『Hors normes』(2019)

ふと「なぜこんなに時間をかけてまで文章を書くのか」と思うときがある。 僕はいわゆる「遅筆…

第22回:『バーニング 劇場版』(2018)

噛めば噛むほど味が出るという言葉があるけれど、いったいどれくらいまで味が出るのか試したこ…

第21回:『ラーゲリより愛を込めて』(2022)

くだらない言葉遊びが結構好きだ。 たとえば、ついこの間も映画『メッセージ』のnoteの冒頭で…

第20回:『メッセージ』(2016)

もし、未来に起きることが手に取るように分かるとしたら。そのときあなたは、与えられた未来に…

第19回:『サイダー・ハウス・ルール』(1999)

どんな人でも、ささやかな「マイ・ルール」がある。僕もあなたも、きっと持っているはず。僕の場合は、と言おうとも思ったけど、そうやすやすと表明するのは野暮ったいと思ってやめた。だって、この先僕が何かの行動をとるたびに「ああ、あの行為は彼のマイ・ルールだったっけ」と思われるのも恥ずかしいから。親しい人には口頭で伝えるかもしれないけれど。 映画:『サイダー・ハウス・ルール』今回は、ルールつながりで『サイダー・ハウス・ルール』という映画を紹介します。原作はジョン・アーヴィングの同名小