見出し画像

割れた茶碗を金継ぎする〜くっつける〜

やっとくっつける作業ができます。

何事も準備が大事。特に漆なんてあまり使い慣れない材料を使うときは、準備万端で仕事を始めるのがよいですね。では、ここまでしっかり準備を整えたので始めましょう。

ここまでの経緯を確認する方はこちら。
破片の処理編
https://note.com/masaco_urushi/n/na1e91f84dd3c
マスキング編
https://note.com/masaco_urushi/n/n1328b6009440

ここから何をするかといえば、つまりは立体的なパズルです。お皿やお茶碗など丸いものを継ぐときは、至って当たり前なんですが「丸く仕上げる」こと、同じく四角いものは四角く仕上げることが大事です。そのためにまず気をつけることは、全ての破片を一度に全部くっつけることです。特に複雑に割れたものを直すときほど、一気呵成に仕上げてください

次に、糊となる麦漆(むぎうるし)の固さについては、糊として使えるギリギリの固さまで小麦粉を投入してください。特に、高台がなくて安定の悪い破片をつけるときなどは、麦漆が固い方がほんの2秒とかでも漆の固さのおかげで状態がキープできます。その間にテープをちぎったり、手を持ち替えたりできるので、漆の固さに感謝すると思います。

ちょっと余談なのですが、他のお教室に通っておられたり、ガイドブックを読みながら進めておられる方の中には、小麦粉を水練りしてから漆を合わせると習った方も少なくはないと思いますが、それも正解です。そもそも工程のストライクゾーンがとても広い大らかな業界で、どんなやり方も大概どれも正解なので、いろんな情報に迷わなくて大丈夫です。まさこ教室の生徒さんも、聞きかじりの知識で十分だから、いろいろ試してやりやすい方法を採用してくださいね。不肖ワタクシを含め、リアルもネット上もガイドブックも合わせて、たくさんの先生に習えるのは恵まれたことなので、たくさんの意見を集めてどんどん向上してください。

さて話を戻して、本丸のくっ付け作業のキモは「手だけで作業しない」ことです。手首から先だけでは繊細な力加減がうまくできなくて、勢いよくグシャー!とかやりがちです。腹筋背筋の力加減を指先に伝える、手の力は抜いて体重を手に伝える、腕を脱力して腕一本分の重量で飛び出した破片をじわっと押し込む、、、文章では難しいですね。こういう体の使い方をすこしずつ体得してもらえると、金継ぎ以外の何かの場面でも役に立つのではないでしょうか。立たないかもしれないな。、、、わかりません(すまん)。

ひとまず、動画と上記のテキストを交互に行ったり来たりしながら、ご自身の身体感覚や割れたお茶碗とよく語り合って、うまい具合に直してください。これ以上はリモートの限界です。ご不明な点については直接教室に来てください。よろしくお願いします。

>>>

なんと信じがたいことに、撮った動画の編集ファイルも未編集ファイルも全部消してしまいました。エイプリルフールじゃないんです。
今、一生懸命復元してるので、運が良ければひょっこりアップロードされます。皆さん祈っててください。めっちゃ一生懸命編集したのに( ;  ; )
まさこ!負けません!!

<<<

4月5日。なんとか復元できた動画ファイルから再度編集しなおしました。一部、完全には復元されなくて作業工程が見れない部分もあって残念ですが、後半戦はほぼノーカット実況とボヤき付きのくっつけ作業風景をお届けします。個人的には、めちゃくちゃ面白いんですけど、果たしてどうでしょうか。5分ぐらいに編集されたものか、ほぼ撮って出しの実況モノか、どちらがお好みかコメント欄か直接会ったときなどにご意見お聞かせいただけると嬉しいです。

————————————————
京都の金継ぎ教室 まさこの漆
http://urushi.ojaru.jp
まさこの漆のnoteは毎週金曜更新
————————————————

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?