米タイム誌の記事のタイトル訂正について

米タイムの表紙を岸田首相が飾ったけどなんかおかしい。

米誌タイムは9日の電子版で岸田首相が表紙となった5月22・29日号を発表した。首相が同誌の表紙を飾るのは初めて。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230510-OYT1T50310/

ウィキペディアによると日本人が表紙になるのは多くない様子です。日本の首相でもならない人いるんじゃないかな?なかなか名誉なことじゃないでしょうか?

この「戦後は日本が国際政治のプレイヤーでなくなったことから極めて稀になった。」について、質問があったので別途ノートにしました。

1923年の創刊以来、このタイム誌の表紙には日本人が41回取り上げられている。戦前・戦中はそれなりに多かったが、戦後は日本が国際政治のプレイヤーでなくなったことから極めて稀になった。さらに昭和天皇が6回、近衛文麿と米内光政、盛田昭夫が各2回載っており、また「アジア系の高知能児」や「広島の被爆者」といった人々を代表する不特定の人物として掲載された者が2例あることから、実際に「カバーパーソン」にとして表紙に取り上げられた日本人は31名を数えるのみとなっている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0_(%E9%9B%91%E8%AA%8C)

しかしその表紙に物議を醸すことが書いてあって話題になりました。

Japan's choice
Prime minister Fumio Kishida wants to abandon decades of pacifism -and make his country a true military power.

日本の選択
岸田文雄首相は、数十年にわたる平和主義を捨て、日本を真の軍事大国にしようと考えている。

そんなこと考えてないんじゃないですかね。

同誌の岸田総理のインタビュー記事のタイトルがなんかおかしい

同誌に岸田総理のインタビュー記事が載ってるのですがそのタイトルがまたおかしいです。

記事タイトルが
”Exclusive: Prime Minister Fumio Kishida Is Turning a Once Pacifist Japan Into a Military Power”

deepl訳
「独占取材: 岸田文雄首相は、かつて平和主義だった日本を軍事大国に変えようとしている。」

ええ?でも内容と違いませんか?最初は枕で官邸の幽霊の話がのってってその次がこんな感じ

Kishida is preoccupied by more earthly issues. In Japan, he has launched a “new model of capitalism” to grow the middle class through redistributive policies. Overseas, he has set about revolutionizing the East Asian nation’s foreign relations: soothing historical grievances with South Korea, strengthening security alliances with the U.S. and others, and boosting defense spending by over 50%. Buoyed by a White House eager for influential partners to check China’s growing clout, Kishida has set about turning the world’s No. 3 economy back into a global power with a military presence to match.

岸田は、より地球的な問題に夢中になっている。日本では、再分配政策によって中間層を増やす「新しい資本主義モデル」を打ち出した。海外では、韓国との歴史的な対立を解消し、米国などとの安全保障同盟を強化し、防衛費を50%以上増加させるなど、東アジアの外交関係の変革に着手している。中国の影響力を抑えるために有力なパートナーを求めるホワイトハウスに後押しされ、岸田は世界第3位の経済大国を、それに見合う軍事的プレゼンスを持つグローバル・パワーに戻すことに着手した。

確かに軍事力は強化しますが、あんまり主体的じゃなくて、アメリカの意向によるものって感じですよね。
軍事費についても

Against this backdrop, Kishida in December unveiled Japan’s biggest military buildup since World War II, mirroring upticks in defense spending across Europe, including Germany, which like Japan was humbled by that war. The commitment would raise defense spending to 2% of GDP by 2027, giving Japan the world’s third largest defense budget. And while previous Japanese leaders dithered over imposing international sanctions, Kishida has joined U.S.-led measures with alacrity.

このような背景から、岸田氏は12月、日本の第二次世界大戦後最大の軍備増強を発表した。これは、日本と同様に戦争で屈辱を味わったドイツを含むヨーロッパ全体の防衛費増額を反映している。この公約は、2027年までに防衛費をGDPの2%に引き上げるというもので、日本は世界第3位の防衛予算となる。また、以前の日本の指導者が国際的な制裁を加えることに躊躇していたのに対し、岸田氏は米国が主導する措置に快く参加している。

えっと、記事中はヨーロッパ全体の防衛費増額とありますが、正確にはNATOの申し合わせですね。それに日本もあわせた。

別に軍事大国というわけじゃないですよね。表題と文中で内容が違うと言って良いと思う。

タイムに日本側抗議する

このあんまりな見出しに日本側は抗議します

 林芳正外相は12日の記者会見で、米誌タイム(電子版)が9日に掲載した岸田文雄首相のインタビュー記事に関し、外務省として抗議したと明らかにした。「表題と中身に乖離(かいり)がある」と述べた。

表紙は変わらないが記事表題がかわった

というわけで表題は変更になったようです。今の表題は

”Exclusive: Prime Minister Fumio Kishida Is Giving a Once Pacifist Japan a More Assertive Role on the Global Stage”

deepl訳
”独占インタビュー 岸田文雄首相は、かつて平和主義だった日本に、国際舞台でより積極的な役割を与えようとしている。”

残念ながら表紙はかわらなかったみたいです

そしてイツメンがいつもの反応

表題の変更について、いつもの左側の人々が文句を言い始めるまでがセットですね。

共通してるのは表題と文章の乖離を誰も問題視してないということなんですよね。
事実ベースに興味がなく、自分たちに気持ちのいい惹句かそうでないかしか見てない。公平も公正も公明も評価しない、そんな左側の意見の価値なんてもう何もないですよね。

しかしタイムもなんで「軍事大国に変えようとしてる」なんてタイトルにしたんですがね。日本の左が喜ぶ以外たいした意味がなさそうなんですが。
書いたタイムの特派員が元中国支局長だったらしいんですけど、その関係かな?

Ex-China Bureau Chief とある


timeより キッシーかっこいい

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