本当の基礎から学ぶ前十字靭帯損傷 〜解剖と機能〜
こんにちは!
イクサポです!!
今回は、前十字(Anterior Cruciate Ligament , 以下ACL )損傷について書いていきます!
ACL損傷は、JリーグやBリーグなどプロスポーツの現場でも毎年何件か受傷している膝の外傷です。
スポーツ復帰まで受傷後1年近くかかるため、時間的にも選手の心理的にも非常にダメージが大きく重篤な傷害とされています。
そのため、出ている文献も非常に多く、現場でも様々な予防エクササイズが行われています。
ただ、それが故に基本がおざなりになっていることがあります。
・ACLってどんな靭帯?
・ACLってどの程度受傷しているの?
・どんな関節運動を制動するの?
・ACLの再建手術はどんなもの?手術の違いは?
・術前、術後リハビリテーションはどうする?
この辺りは今一度整理していきたいと思います!!!
それではいきましょう!!!
前十字靭帯の解剖
まず理解しておくべき点として、
関節包内靭帯
であるということです。
関節包内靭帯は、その名の通り、関節包の中にある靭帯です。
関節包内にあるということはそれだけ関節の深部にあると言えます。
つまり、血管の分布が乏しいということです。
よくスポーツ選手が足関節捻挫で損傷する靭帯である前距腓靭帯(ATFL)は関節包外靭帯です。
よく損傷するにも関わらず、ほとんどの場合手術しなくても良いのは、前距腓靭帯の周囲には、血管が多く分布しており、血行が豊富であるため損傷しても靭帯の治癒が早いのです。
ただ、関節包内靭帯であるACLは、血行が中膝動脈1本のみです。そのため一度損傷をすると自然治癒をするのが難しいです。
そのため手術により、新たな靭帯を作り直す必要があります。
またACLを損傷すると、関節内に血液が溜まるため、抜いてもらう必要があります。これも関節包外靭帯であれば血液は血管に吸収されますが、ACLは血行が乏しいため自然に吸収されないためです。
ただし、よく勘違いされますが『滑膜内』ではないので注意が必要です。
赤の枠線の中が滑膜内です。ACLは滑膜に覆われてはいますが、『滑膜内』ではないので覚えておきましょう!!
靭帯における線維の種類
ACLは、大腿骨外顆後方を起始とし、前内方に走行し脛骨顆間結節内側および前方に付着します。
そして、ACLは2つの線維束を持ちます。
✔︎ 前内側線維(anteromedial band)
✔︎ 後外側線維(posterolateral band)
靭帯の走行が異なるためそれぞれの線維で、靭帯が働く動きが違うので見ていきましょう!
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