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フィジカルテストの持つ意味 〜単なるデータ集めを超えて〜

こんにちは!

イクサポです.

少し雑談ですが,お付き合いください!
今自分は育成年代のチームに帯同して活動していますが,チーム内でのポジションとしてはトレーナーではなく,フィジカルコーチとして活動をしています.

理学療法士を持ってこのポジションで活動している人は少ないと思いますが,正直一番理学療法の知識が生かせるポジションだと感じています.スポーツ界のフィジカルコーチやコンディショニングコーチの中で,解剖学・生理学・運動学の分野を理学療法士以上に学んでいるのはなかなかいないです.


選手のパフォーマンスアップのトレーニングや傷害予防のトレーニング,コンでィショニングを考える上で必須の知識であり,その知識を実際のトレーニングに落とし込むことができるのは,強みであると思っています.
またおそらく今後スポーツ界でこのポジションが増えてくると感じています.(他の競技の方と話しても)

逆にメディカル出身が故に,「コーチング」という部分ではまだまだと感じることが多いです.選手にどう言葉かけをするのか,この言葉かけで選手がどんな反応をするのかを読み取る力は,スポーツの現場でコーチとしてやってこられている方々は長けています.

何が言いたいかというと,職を選択する上で,いろんな選択肢がありますということです.理学療法士としてだけではなくて,そこで学んだ知識やスキルを生かせる場所がたくさんあります.なので皆さんも自分で選択肢を限定せずに,いろんな選択肢や考え方を持って行動していってみてください!!


本題に入ります!!笑
今日は,現場でよく行われているフィジカルテストについてみていきます!

時々あるのが
・データだけとってフィードバックをしない
・数値だけをフィードバックする
・測定種目が多すぎる

など,意味を持たない測定が行われる時があります.
フィジカルテストをする上で重要なポイントを見ていきましょう!!



目的の明確化と結果の解釈

フィジカルテストをやる目的がはっきりしないと,データを集めたところでそのデータを活用できません.

フィジカルテストの目的としては
・トレーニングプログラムの効果を調べる
・よりハードなトレーニングに対する選手のモチベーションアップ
・選手に対して客観的なフィードバックを与える
・選手の体力プロフィールを作成する
・トレーニングの目的について選手たちに理解させる
・どの選手が試合に向けてしっかり準備できているかを評価する
・短期そして長期のトレーニング計画を練る
が主な目的になってきます.(ヤン・バングスボ,2015)

ここがブレていると意味もなく多くのデータをとってしまう可能性があります.


例えば,目的がトレーニングプログラムの効果の検証などであれば,測定項目は少なくし,その項目の変化や目標値からのズレをみていきます.
逆に,選手の体力プロフィールを作成し,ここからフィジカルメニューを作成する場合はできる限り多くの測定を行い,アプローチする部分を特定していきます.

次に結果の解釈です.

一番良くない例としては,このフィジカルテストの結果だけから試合のメンバー選考やチーム分けなどを行なってしまうことです.


フィジカルテストでは試合で発揮される身体能力を見るものですが,必ずしも全てを反映するわけではなく,競技中の動作とは乖離した結果が出ることもしばしばあります.


そのため結果を見るときは,そのような選考やチーム分けの補助的なツールとして活用していくのがいいでしょう!
まさかと思う方は多いと思いますが,結構頻回の起こるケースの一つなので,チームの指導者の方に説明をしっかりしておきましょう.


フィジカルテストの内容

フィジカルテストの内容としては,競技動作と密接に関係し,試合中の状態に即したテストであることが重要である.加えて,一般化されており参考値などが示されているテストがあればなお良いです.
ここではサッカーが分かりやすいため,例を用いて説明します.

サッカーでは,サッカーに必要な身体能力を6つのカテゴリーに分かれています.
・間欠的持久力
・間欠的高強度運動能力
・スプリント能力
・筋発揮能力
・敏捷性
・バランス能力


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