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パワートレーニングの質と量〜持久系との比較から〜

おはようございます!
イクサポです!

以前パワートレーニングの概要の記事を書きました!!

今回、現場でパワーやスピードトレーニングをする上で注意することやオーガナイズの方法について書いていきます!

自分自身スポーツ現場で指導していて感じたことや失敗したことを中心にまとめていきます!!

参考にしてみて下さい!!


パワー・スピードトレーニングの前提条件

スピードの向上やジャンプ高の向上、パワーや最大筋力の向上などを目的とした際に、前提として守られなければならないこととして、

「① 最大努力が可能な状態で、②最大努力で行う」

があります。
この「最大努力が可能な状態」と「最大努力で行う」の2点は、どちらもトレーニングを行う上で必要な条件で、この条件を満たしていない状態ではトレーニング効果は低いです。

仮に「最大努力で行なっている」つもりでも、疲労した状態であれば、本来の80%の力しか出せていない可能性があります。
スピードやジャンプ高、パワーの向上などは、技術的な側面を除いて考えれば、自分の最大値を高めようとする行為です。


それを、最大努力が発揮できない状態で行うことは効率が悪いばかりか、求めるトレーニング効果が現れない可能性が高いです。


具体的強度の設定

それを避けるために、最も基本となることの一つが、

本数(セット数)と休息時間の設定です。

冒頭の話に戻りますが、
50mのスプリントを6本行うとして、これは最大スピードの向上が目的でしょうか?
それとも持久力の向上が目的でしょうか?
また20mのスプリントを10本行うとして、これは最大スピードの向上が目的でしょうか?
それとも持久力の向上が目的でしょうか?

これは、この情報だけでは判断が難しく、休憩時間を考えなければ説明がつきません。
なぜなら休息時間の説明がなされていないからで、仮にこれが、本数間の休息時間が数分あるのなら最大スピードの向上が目的と考えることができます。

それでは逆にパワー系のトレーニングにするためには、下のようなサーキットメニュー(1本25〜30秒)を何本、何セットで休憩時間はどの程度とった方がいいでしょうか?

私が実際に行なっている内容としては、4本×2セットで1本ずつの休憩時間は、3〜4分程度とるようにしています。

『長い』と思う人がいると思いますが、全く動かずに留まっているわけではなく、30〜40人をオーガナイズして十分な休憩時間をとるとなると2人組みで1人がパス出しに入る場合が多いです。
このような練習の場合、パワーの向上が目的と言えます。

しかし、休息時間が20秒ほどであれば、間欠性の高強度インターバルトレーニングと考えることができ、その場合は持久力の向上が目的と考えることができます。
最大スピードが出せるのは1本目だけでしょう。

また休憩に関しては、一般的ではありませんが心拍数が100〜110拍以下に戻ってから次のスタートをさせるようにしています。
この理由も、心拍数自体が高い状態で行なってしまうと、トレーニング自体が持久系のトレーニングになってしまうためです。

また、休息時間が十分であったとしても、本数や総時間などのトレーニング量が多くなれば、それは最大スピードの向上というよりも持久力の向上という側面が強くなってくるかもしれません。

よく、数十メートルのスプリントを何十本もやったという話や、休息を十分取らずに何本もアジリティやパワー向上のトレーニングをやった、という話を指導者からよく聞きますが、
仮にトレーニングの目的が、スピードやパワーといった能力の最大値の向上であれば、本数間やセット間の休息を十分にとって、かつ毎本最大努力で最大値を出し続けるように行うことが必要です。

また、本数やセット数が増えればそれだけ疲労も蓄積してくるので、フレッシュな状態を保てる量に設定すること、もしも量を増やしたければ、例えば8本1セットのところを5本×2セットにしてみてこまめに回復の休憩を入れるといった適切な量のコントロールが必要となります。

これはアジリティトレーニングでも一緒ですね。
ドリル形式で行う場合は、一回の試行時間も検討する必要があり、人が全力で動き続けることができるのが8秒ほどであることを考えると、数秒間で終わるような設定で行う必要があるかと思います。
時間が長くなれば長くなるほど、最大値は出せていないわけですから、持久系の色が強くなっていくわけです。

このように設定上の工夫をすると、
いわゆる「きつさ」は減ることがあります。

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