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『足が攣る』という現象の解明〜練習強度に着目して〜


『イタタタタタタ!!!』

グランドに響く悲鳴。

そう、この時期から足が攣る選手はあとを立たない。

水分補給はさせてるしなぜと思う人も多いと思う。
また、『こんなんで攣るなんて』と思う人も多いのではないだろうか。

しかし、もしかしたらあなたに原因がある可能性もあるのだ。
あなたのちょっとしたミスで選手に痛い思いをさせているかもしれない。

今回は、足が攣るという現象の原因に迫る。


足が攣るって何が原因なの?


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まず、足が攣るというのはどういう現象で、何が原因なんだろうか?

足が攣る(こむら返り)という現象は、
医学的用語でいうと、

・運動誘発性筋痙攣(Exercise Associated Muscle Cramps)

である。

簡単に言えば文字からもわかるように筋肉が痙攣を起こしているのだ。
そして筋肉が収縮した状態で痙攣を起こしているため、筋肉を伸ばして上げる(ストレッチ)と痙攣が治りやすい。

じゃあなぜ痛いのか。

これも簡単で、筋肉が異常に収縮して、血流阻害や神経の圧迫が生じるから痛みが伴うのだ。


次になぜこのような現象が生じるのか。

原因は大きく分けると2つある。
①水分・電解質の不足
②筋疲労の蓄積


水分・電解質の不足

1つ目の水分・電解質の不足は聞いたことがあるのではないだろうか。
体内の脱水やナトリウムやカリウムのバランスが崩れることで筋肉が異常収縮を引き起こすというものだ。

そのため、試合前後や試合中の水分補給は非常に重要である。
しかし、ここでも注意が必要だ。

特によく現場で耳にするのは『水多めにとっとけよ〜』という指示だ。
水を多量にとると、体内の塩分や糖分の濃度が薄まるためあまりよくない。

また試合前や試合中で飲む飲料の種類を変えたほうがいい場合もある。

試合前や暑くない試合中:体液と同じ濃度の水分 
➡︎ ポカリスエット、アミノバリュー、アクエリアスなど

暑い(湿度が高い)試合中:体液より濃い濃度の水分
➡︎ 経口補水液(OS-1, アクアサポート)


このように水だけ飲めばいいのではなく、水分補給の種類にも気をつけるべきである。

ただグランドには水しかおくことができない場合が多い。
そんな時工夫できるのが、塩分チャージ2・3個水に溶かして入れておく。

それだけでもただの水を飲むよりはるかにいい。

ここまで書いてきたが、実はこのメカニズムはあまり科学的な根拠が示されていない。そのためこれ1つだけを原因として考えるのは危険である。


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