ＩR支援会社 思い出話③

　転職したD社はほとんど転職組で構成され、私のように競合から移ってきた人も何人かいました。前職では翻訳・デザインなどは外部パートナーさん頼りで丸投げすることが多かったのです。しかし、D社は社内一貫体制ということに加え職人気質な人が多かったので、仕事の進め方に関しては随分と注意をされました（汗）ただ、制作物に関しては本当にクオリティの高いものが多く、安い案件でも妥協せずアイデアを出して良いものを作っていましたね。とはいえ、制作者の思いは依頼者にはなかなか伝わらないものです。この時期は、リーマンショック後ということもあり不景気で、コンペ提案の企画盗用を感じたり、大値引きが当たり前になり業界全体が疲弊していました。そんなある日、ちょっとした事件が起きました。それは自分の直属の上司のMさんが会議中口論になりそのまま帰宅し退職してしまったのです（汗）満足な引継ぎなどなかったと思うのですが、それでもやはり残った人員で何とかやり繰りし納品できた時は、改めて組織力って凄いなと思いましたね。それでも結局は上司のMさんが退職し心にぽっかり穴が空いたような虚脱感があったり、お家騒動的なことで社長の交代があったり、数週間に1度は社員が退職する状況に不安を感じ退職に至りました。