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津宮から香取へ行ってたバス

千葉県香取市多田から佐原市街へ買い物等に出る時は専らバスだった。路線自体は現在でもある千葉交通神里線(佐原ー香取ー神里ー小見川)で、これとは別に大倉線(佐原ー津宮ー大倉ー小見川)もあったが、小さい頃の記憶では香取神宮までの経路がこれとは別のものがあった。

現在の大倉線(青線)と神里線(赤線)。県立佐原病院・小見川総合病院へ行く便もある。

途中までは大倉線と同じだが、成田線を渡って利根川の堤防近くまで行ったら右に曲がって、県道香取・津宮線を通って香取神宮へ行き、そこで左折して神里線のルートを通っている便があった。地図に書くとこう

津宮から香取神宮へ行ってたバスの経路はこんな感じ

一見遠回りにも見えるけど、ちゃんと意味があった。近くに船着場があって、津宮河岸で降りて香取神宮へ参拝する客のために必要だったためこうなった。

この路線のルーツは戦後にあった横利根閘門ー香取神宮で、水郷観光(現在の同名のバス会社とは関係ない)が運行していた

横利根閘門ー香取神宮のルート。当時水郷大橋は現在より少し下流にあった

この図を見てピンと来た人も多いけど、起点といい途中といい、船着場をやたら経由している。開設当時は利根川等を行き交う船が多く,船を降りて香取神宮へ向かう客が多かったためである。この路線は鹿島線の開通で船舶が一気に廃れた事や、運行していたバス会社の事情等により廃止され、一部が千葉交通に引き継がれた。

しかし、引き継がれたとは言っても船が無い以上ただの遠回りにすぎず、あまり効率は良くなかったと思われる。実際1975年頃には既に廃止されていた。廃止後も一部車内掲示の路線図に載ってた。

現在津宮と香取を結ぶ路線バスは無い。強いていうなら正月三ヶ日に香取駅から香取神宮を走る無料シャトルバスくらいか。

シャトルバスでかつての道をゆく
正月三ヶ日のみ運行のシャトルバス。千葉交通ではなくJRバス関東で運行されている

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