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9か月だけ運行された高速バス

【写真のバスは実際に運行されたものと同型の車輌です】
茨城県鹿嶋市から出てる高速バスかしま号。1989年4月に運行開始以来現在に至るまで、鹿嶋市役所・日本製鐵・鹿島セントラルホテル・水郷潮来バスターミナル等を経由して東京へ向かってる。これ以外にもこのルートで羽田空港(現在運休中)やお台場への路線も運行されている。

潮来インターまでの走行ルート(一部例外あり)

しかし、過去にはこのルートを使用しながら僅か9か月しか運行されなかった高速バスがあったのを覚えている人はどれくらいいるだろうか?

そのバスは『エアポートライナーNIKK‘S』と言い、鹿島神宮駅から成田空港を結んでいた。愛称の由来は沿線である鹿嶋市、神栖市、潮来市からとった。運行は、成田空港交通・関東鉄道。2002年3月20日開始、丁度日韓ワールドカップが近づいていたので、6月の開催時には海外から来た観客輸送に大いに活躍しました。

そして、ワールドカップも終わった2003年1月15日に廃止。僅か9か月間の運行でした。どうしてこうなったか?先程のルートを見るとわかる人にはピンとくると思います。

鹿島神宮駅から一旦神栖に向かい、そこから潮来インターに向かうルートの特性上、潮来インターまで1時間かかってしまいます。東京方面なら下道1時間、高速入って1時間半だからまだいいようなものの、成田空港では高速入って30分もかからない。となると、

このバスに予約して乗るなら、家族の車で送ってもらった方が早いわ

…って考える人が続出してしまい、乗る人がほとんどいませんでした。もちろん海外行かない訳じゃないのですが、多くは地元の旅行代理店が募集したものなので、地元から観光バスを出してもらう事が当たり前にあったため、このバスの出番がありませんでした。これではすぐに廃止されても無理もありません。

現在は水戸からのローズライナーの一部が潮来バスターミナルに停車(現在運休中)するため、一応代替路線は確保されています。

以前アップした動画を参考までに。

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