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ボクのムエタイ論

きっかけ

ある選手から、「頭が白くなってしまった瞬間にやられた」という言葉を聞いた時、
やるべきことを、あらかじめ言語化し、意識に乗せておくことで、迷った時に、
例えば、試合で追い込まれた時、
練習で次に何をすればいいかわからなくなった時に、
今やるべきことがわかるのではないかと思いました。

つまり、頭が白くならずにすむということです。

それがきっかけで、ボクのムエタイを言語化してみることにしました。

それでは、はじめます。

まずは、ムエタイをする目的

ムエタイをする目的は、
・強くなりたい
・楽しみたい
・健康になりたい…
人により、色々考えられますが・・・

まずは、ボクがムエタイをする目的をはっきりさせておきたいと思います。

それは、簡単で、
ムエタイが、「楽しいから」で、
「楽しみたいから」です。

では、その「楽しい」とは…
ひと言で表すのは、難しいですが、

相手に勝って、相手をぶっ潰して、快感を得るのではなく、技で競い合い、
ある意味、ダンスのような、相手とハーモニーを保った、美しいものでありたい。
そして、その中で、
自分が成長していく、
できることが増えていくことを実感しながら、
大きなものに向かって挑戦していくことが、「楽しさ」だと思うのです。

そういう意味では、相手への挑戦よりも、自分への挑戦という側面の方が大きいかな、と思っています。

ムエタイの要素を考える

心技体というフレームワークにそって、ムエタイの要素を考え、以下の表のように表してみました。
なんてことはない、他のスポーツでも、スポーツに限らず、様々な活動、例えば、音楽でも、将棋でも、また、受験でも、似たものだと思います。
ただ、重要なのは、それらの要素を認識したうえで、どの要素を重視し、意識的に高めていくかだと思います。

ムエタイの構成要素

ボクの場合

ボクの場合、目的とムエタイの要素を掛け合わせた時、特に、重要なのは、心と技かなと思います。

きれいな技を、ここぞというタイミングで使い、
それに、相手が応じる。
自信がなくては、怖がっていては、中途半端な技しか繰り出せない。
緊張し過ぎても、ダメ。
練習通りに、平常心で。
さらに、相手への信頼感、ハーモニーも必要。

そのための、心と技を考え、言語化したいと思います。

まず、心

落ち着いて、適切な状況判断ができる「平常心」と
恐怖心に打ち勝ち、思い切り戦える「闘争心」、
言い換えれば、「冷静な心」と「熱い心」、
相矛盾するものを、どう両立させるか?

普段から、日常的に育てるのが、「平常心」で、
戦いの瞬間のみ発揮するのが、「闘争心」。
ただ、厄介なのは、戦いの最中には、その2つの心を協働させなくてはならないこと。

心の概念

技について

技については、心よりは、もう少し簡単で、
・精確に、使うことができる技を多く持つこと
・その技を、適切なタイミングで選択し、適切に使えること
この2つが、うまく組み合わさったところに、ボクのイメージする「技」が存在すると思っています。
そして、リングに上がっているときの、シチュエーションと行動を、以下の表にまとめてみました。

リング上のシチュエーションと行動

そして、シチュエーションごとに、とりうる行動、技を、体系だてて、意識にストックしておけば、追い込まれて、冒頭で書いたように、頭が白くなりそうな状況でも、とりあえず、次にやることの選択肢が浮かべば、固まってしまう状態は避けられるのではないだろうと考えます。
今後、この概念図に随い、その状況を、自分がどうさばきたいかという思いを手掛かりにして、そのためのテクニックを整理していきたいと考えています。

あとがき~ムエタイ・アーティストへ

この後、この企画が、どう続いていくかわかりませんが、20年やってきたムエタイを、ここで整理することにより、自分が、ムエタイ・ファイターから、ムエタイ・アーティストへと進化していければと思っています。

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