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Next Career Lab. #1 - メタバースな働き方,SaaSのKPI,コンサル失敗談etc

Next Career Lab(ネクストキャリアーラボ)は「次のキャリアの"一手"を考えるメディア」です。キャリアの次の一手を考えるヒントをお届けして、みなさんとキャリアについて考えていきたいです。

本記事の内容は次の通りです。

1. Biz Update 
2. 決算から読み解く業界動向 
3. 失敗を語ろう
4. 質問コーナー
5. 今週のオススメ本
6. 雑談&コラム紹介

Next Career Lab について詳しく知りたい方は⬇︎の記事からどうぞ。

それではいきましょう!

1. Biz Update - ポストコロナの働き方の行く末やいかに - 

今週のトピックは「メタバース」です。この言葉、まだあまり聞き慣れない人もいるかもしれませんが、ポストコロナの働き方に関わる大きな動きだと思っています。

メタバース【metaverse】
《meta(超越した)とuniverse(世界)の合成語》インターネット上に構築される仮想の三次元空間。利用者はアバターと呼ばれる分身を操作して空間内を移動し、他の参加者と交流する。
weblio辞書より引用

要は、インターネット上で自分の分身を使ってみんなで集まれる空間のことです。今、このメタバースを使った第3の働き方が注目されています。

メタバースを活用した「新しい働き方」のイメージは以下の動画のような感じ。ちなみにこれはFacebookが8/19に発表した「ホライゾン・ワークルーム(Horizon Workrooms)」というVRを使ったアプリです。

コロナによって私たちの働き方が変わったことは言うまでもなく、F2F(フェイスtoフェイス=対面)のコミュニケーションからO2O(オンラインtoオンライン=リモート)のコミュニケーションに強制移行し、ポストコロナの働き方にも注目が集まっています。

オフィスに戻れという会社もあれば、一生フルリモートワークでいくという会社もあったりと、各社で対応が分かれているところです。

そこに今回第3の働き方としてA2A(アバターtoアバター=メタバース型)が現れたわけです。(A2Aは個人的な造語です。)

[ポストコロナの3つの働き方]
① F2F(対面型): オフィスを中心に対面で働く
② 020(リモート型): リモートワークを中心に、オンラインでつながる
③ A2A (メタバース型): オンライン上の仮想オフィスで働く

Facebookがこのサービスを展開する目的は、ポストコロナに合わせたハイブリットな働き方を実現したかったからでしょう。

つまり、F2F、O2Oのそれぞの働き方にあるメリットを生かしつつ、デメリットを解消する方法を「メタバースな働き方」として提案したということです

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対面型が抱える「場所・時間の制約」や、リモート型が抱える「コミュニケーション・表現の制約」を解消する新しい方法として成立するのか注目です。

メタバース型にもコストや導入ハードルなどの問題が間違いなく出てくるでしょう。

会社員として働く以上、どこで働くかはかなり重要だと考えています。

なぜなら、スタイルごとに成果を出す方法が変わるからです。

F2Fの働き方では「プロセス(過程)」が重視され、O2Oでは「アウトプット(結果)」が重視されるようになりました。

そして、メタバースの世界では、テクノロジーを最大限活用して、F2Fの非効率さや、O2Oの柔軟性の無さを解消し、バランスの取れた「新しい働き方」が実現されていくのでしょうか。

その時にプラスアルファで求められるのは「柔軟なコミュニケーション力」だと予想しています。新しいスタイルに適応して、仕事を円滑に進める適切なコミュニケーションは何なのか、というのは考えていきたい問題です。

2. 決算から読み解く業界動向 - SaaS業界分析 -

今月は「SaaS企業特集」です。SaaSは「Software as a Service」の略で、クラウドを活用してインターネット経由でサービスを提供するビジネスです。

第1弾の今回は「SaaS企業の概要とKPI」についてです

SaaSは近年登場した新しいビジネスの形態ですが、これまでと大きく変わったのはざっくりと以下のような点です。

サービスの提供方法 : 買い切り型 ⇨ 従量課金型
収益の上げ方 : 商品代 ⇨ 利用料

これまで、パッケージなどで買い切り型で提供していたサービスやシステムを従量課金で使った分だけ利用量を払う。

インストールなどの手間もなくなり、インターネットがあればいつでもどこからでも利用できるようにしたのがSaaSと呼ばれる形態です。

SaaS業界の企業は、「Vertical SaaS(バーティカルサース)」と「Horizontal SaaS(ホリゾンタルサース)」に分けることができます。

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Horizontal SaaS(ホリゾンタルサース)は「職種」に、Vertical SaaS(バーティカルサース)が「業界」に特化したサービスです。

日本国内の上場企業数で見ると、Horizontal SaaS(ホリゾンタルサース)の方が(2021/6時点で)会社数、時価総額ともに2倍以上大きくなっています

しかしグローバル水準で見ると、日本のバーティカルサースはまだまだ規模が小さいので、これからもっと市場規模が大きくなっている可能性は秘めているでしょう。

SaaSの企業群についてもっと知りたい人は以下のnoteがオススメです。有料級情報がまとまっています。

さて、では「KPI」の話に移りたいと思います。

SaaS企業の業績を評価するときに使う代表的なKPI(重要業績評価指標)は以下のようなものがあります。(計算式については、会社の形態等により実際と異なることがあります。)

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たくさんありますが、個人的にSaaS企業の業績概要を掴むという意味で見ておきたい指標は以下です。

[SaaS企業の概要を掴むために見ておきたいKPI&基準]

① ARR : 100億以上がSaaSビジネスの大台
② PSR : 20倍以上を維持しているか(=市場からの期待を維持しているか)
③ ARPU : 顧客単価を上昇させているか
④ 40%ルール : 売上成長率 + 営業利益率 ≧ 40%

各指標がどの程度の数値を出しているかで、その企業の位置付けや、成長度合いが見えてきます

40%ルール」については、SaaS業界で一般的な指標で売上成長率と、営業利益率を足して40%を超えているかを見ます。SaaS企業は赤字であることも多いので、投資家が企業を評価するための指標としても使われています。

次回は具体的な企業を挙げて、SaaS業界を分析していきます。

3. 失敗を語ろう - 新しい環境に適応する術 -

今回のテーマは、コンサルに転職して、初めてのプロジェクトで感じたGAPと克服についてです。

事業会社からコンサルに転職して、やはり1番大きな違いだと感じたのは、商品を提供するのではなく「付加価値」でお金をもらうことです

最初はこれにめちゃくちゃ戸惑いました。

「付加価値」といっているのは、例えば組織の課題や根本的な問題を見つけてあげること、その問題を早い時間で解決することだったりします。決まったことというよりは、場面ごとに変わるものです

付加価値をつくるには、常にクライアントに必要なことってなんだろう?と考えながら行動しなければならないのです。

これはコンサル業界では「バリュー(=価値)を出す」と言われたりもします。

今まで上司から言われたこと、決まったことを正確にやるのが仕事だった自分にとっては、何をどう考えていいのかわからず、マネージャーからは何度も冷たい目で見られたのはいい思い出です(笑)

クライアントからのプレッシャーと、社内からのプレッシャーできつい状況だったのは今でも覚えています。

では、どうやって克服したかというと「準備を入念にして、主導権をとる」ことを徹底しました。

打ち合わせ、資料つくり、作業、何をするにしても準備に時間をかけて、自分がリードできるような状態を目指しました。(決して効率の良い働き方ではありませんが笑

いわゆる「量」に徹した戦い方です

これの良かったところは、主導権を持ってコトを進めていると余裕が生まれて、周りが見えるようになることです。周りが見えると、足りないところも不思議と見えてきました。

そこから足りないと感じたところの解決策を提案して、クライアントに喜んでもらえた、という経験もあります。

仕事がうまく進められないとか、主体的になれないと悩んでいる人は、「準備」を意識して、主導権を握ってみてはいかがでしょうか

【今日のポイント】

仕事は「準備を入念にして、主導権をとる」。
準備が余裕を生み、主導権を取ることで自分を中心に仕事が進んでいく。

4. 質問コーナー - 今週はお休み -

今回はお休みです。

5. 今週のオススメ本 -「稼ぐ力」-

今週は大前研一著の「稼ぐ力 - 仕事がなくなる時代の新しい働き方 - 」です。

大前研一さんといえば、元マッキンゼーで現在はBBT(ビジネスブレークスルー)大学の学長も務める経営コンサルタントです。

この方はいつも10年くらい先をいっているなと感じているのですが、この本は2013年に書かれながらも、内容は今まさに議論となっていることに多く触れています。

この「自立していきていく」という意識・志向は、今後の日本のビジネスパーソンの仕事を考える上で、極めて重要なキーワードの1つではないかと思う。
それは何も、会社から離れて独立・起業するということではない。会社に所属していても会社に寄りかからずに生きていけるか、ということだ。

『今自立思考の若者が増えている』 より引用

これなんかまさに、今話題になっている副業やFIREブームを予見しています。

どういう視点で世の中を見れば鋭い洞察や未来予測ができるようになるのか、という観点で見ると面白いかもしれません

内容を1つ紹介すると「国内で引きこもりは通用しない」というテーマがあります。

ここで問題なのは、今の日本では「大学を卒業したら勉強しなおさないのが当たり前」という風潮があることだ。前述したように、これまでは上司や先輩に仕事を習って経験を積んでいけばよかったので、スキルアップのために専門的なことや新しいことを勉強しようという発想がない。

『「国内で引きこもり」は通用しない』より引用

日本の人口減少が進むと移民を受け入れざるを得なくなり、外国人がライバルになっていく、その時に備えて、社会人の「学び直し」が必要という話の一部です。

今、GAFAなどの最先端企業でも、社員のリカレント教育(= 学び直し)にかなりをお金を投資しています

こういった、本質的な問題を捉える力を磨く意味でも、この本はオススメです。

ちなみにこの本、当時初めての転職を考えていた私は「稼ぐ力」というタイトルに引かれて、自分も稼げるようになりたいという淡い期待とともに手に取ってのを覚えています。(笑)

興味のある方はご一読を!

6. 雑談&コラム紹介 - クォーターライフクライシス -


最近、「クォーターライフクライシス」という言葉を知りました。

皆さんは知ってましたか?

「クオーターライフ・クライシス」とは、人生の4分の1が過ぎた時に訪れる幸福の低迷期のことです。

Life Hacker』より引用

30代になって、いきなり脱力感に襲われたり、将来が不安になった、というような話は確かに聞いたことがありましたが、名前があったんですね。

20代後半〜30代前半に、人生の大きなイベントが一気に押し寄せる人は多いかもしれません。社会的な責任が増したり、環境が変わったりと色々と不安になることが多いですよね。

ちなみに、この問題の解決策は「友人たちと話会うこと」です。

要は、経験を共有して、同じ苦しみを分かち合うことが解決の第1歩になるという結論です。

思い返してみると、友人と話すことがマイホームや子供のことばかりになった気がしますが、それにはそれで不安を解消する意味があったのかもしれません。

興味のある方は以下の記事にもっと詳しく書いています。

今週はここまで。

3連休を満喫して、また来週お会いましょう。良い1週間を!

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