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情緒的な成長に欠かせない体験と触れ合い

心は体験により積み重なっていきます。思いやられた人だからこそ思いやりを持って他者に接することができます。思いやられた経験のないことはできません。体験というのは感覚情報として体の外から様々な器官(感覚受容器や脊髄など)を経て脳に伝達されます。その積み重ねで学習していきます。ですから、体の外からの感覚を適切かつスムーズに脳に取り込めないと学習が積み重なっていきません。発達段階においてさまざまな感覚を受けて感覚を伝達する道筋を作っていきます。道路をイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。目的地に対して道路が1本しかないのと5本あるのとでは渋滞する確率は大きく変わります。神経伝達は外部からの感覚刺激を取り込んでいくことで通り道が作られて効率的になります。また、適切に感覚を取り込むことができれば、その感覚情報から識別(思考・判断)できます。子供が行なっている行動は本能的に感覚を取り込んでいるのです。例えば、高いところからジャンプしたり、回ったりするのは全て感覚を自分の中に取り込んでいる行動です。そうして、遊びから子供たちは感覚の統合を図っています。たくさんの経験をすることで、子供たちの体の感受性は高まります。また、人との触れ合いを通しておもいやりや情緒的なやり取りを学んでいくので、抱っこやスキンシップは需要です。現代ではスマートフォンが普及している関係で育児の最中もスマートフォンを触りながらミルクを飲ませたりしているところを見ます。これでは将来の子供の情緒が不安定になってしまうリスクが高まり、不登校や自己肯定感の低下、自傷行為などにつながります。特に生まれたうちは肌感覚からの情報がとても大切です。こどもとのスキンシップを図り、子供の愛着を育てていくことが重要です。

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