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人と作業と環境と

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作業療法士とはどんな仕事なのか、また作業とは何なのか。 そして、それを取り巻く環境との関りとは_
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高機能が仇となり

以前に高機能が好機能とは限らないという記事を紹介しました。 今回はそれに似たようなお話になります。 毎回お伝えしてますが、私は訪問のリハビリを生業としています。 色々な家庭や家の作りなどがあることも以前に書きました。 家の作りといえば、様々なハウスメーカーが様々な家を販売しています。 そしてマイハウスの憧れの一つとして挙げられるのは、スウェーデンハウスではないでしょうか。 高機能で防音機能も、寒さにも強いですよね。 住宅展示場に行くと必ず行ってしまうくらい憧れますよね。

高機能は好機能とは限らない

訪問リハビリの仕事をしています。 色々な家を回ってリハビリをしています。 昔ながらの家屋でバリアリーの家もあれば、最近流行りの造りの家もあります。 家族構成も様々で、老々介護となっている家庭もあれば、親子孫と三世代の家庭もあります。 家族構成が様々であれば、個人個人の価値観も三者三様となります。 世代も違えば便利に感じ方も様々となってくるでしょう。 そんな中、とある方へ訪問に出かけた際にこんな話がありました。 今行ってる、デイサービスのトイレの事なんだけど、聞いてもらえ

何気ないことが多大な影響を及ぼすことも

何気ない事から習慣化してしまうことは時折あることです。 訪問リハビリの仕事をしていると、色々な方に出逢います。 90代の女性。歩行車を使用して移動しています。 自宅は市街地より少し離れた所にあり、地域の地主さんをしていたようで、大きな蔵付きのお屋敷に住んでいます。 大きなお屋敷ですが、女性が寝起きしているのは縁側から廊下続きにある離れのような部屋にいます。 息子夫婦と同居。息子さんもお嫁さんもよく気にかけて声をかけてくださっています。家庭環境もとても良い印象です。 訪問リ

ピンチは最大のチャンス?

ピンチこそ最大のチャンスだと思うことはありませんか。 なぜって思う方もいるかと思います。 ただ私はこう考えています。 ピンチになった時に… ①自分の今までの経験を振り返る ②最善の方法なのか他に何か手段は無いか考える ③自分だけではどうにもならないと他者を頼りたくなる そして自分の行動に自信がある人ほど他者の意見に耳を貸すことも少なく、自己流で自分の価値観を疑うこともなく推し進めてしまう傾向が強いと感じます。 自信があり自己流で物事を進めて失敗の経験をしなければ、さらに他

作業療法士という仕事

作業療法士という仕事をしています。 一般的にはOTと称されることもあります。 ただOTいう仕事は、数値で測れるものではなく中々理解されにくい仕事と認識しています。 作業療法士とはリハビリの仕事ですが、リハビリ=理学療法士(PT)という認識が世間では強くある印象です。 作業療法士は一般的な病院でのリハビリの仕事も行っていますが、小児分野や精神科領域でも働いているのです。 理学療法士の方は数値で表すことはできる評価バッテリーがいくつもあるなか、作業療法士は主に精神科領域で働