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なぜ地域にクリエイティブの力が必要なのか?

10代で映画が撮りたく、20代は撮影スタジオで働いた後、バックパッカーで世界一周。帰国後、WEB業界に入り、30代はフリーランスになって、40代を目の前にした今、地域共創の仕事をメインにしている僕が思ったことは「地域の付加価値をあげるには、クリエイティブの力が必要」だと言うことです。

地域共創の仕事に関わると、たくさんの地域の人が、ただの「人」ではなく「知り合い」になり、時には「友達」になりました。「知り合い」や「友達」が増えると、地域の課題がじぶんごとになりやすいです。

つたえること

地域の課題はいろいろとありますが、僕が特に注目しているのは「つたえること」です。地域の事業者や生産者は、本当につくるプロだと感じるのですが、つたえることがあまり得意ではないので、もったいないなと感じることが多いです(もちろん、つたえることが上手な事業者、生産者もいます)。

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図のように、市場(マーケット)には、需要者であるユーザー(買い手)と、供給者であるモノ、サービス(売り手)がいます。

地域の事業者や生産者の「これはすごいぞ!」というモノやサービスでも、そもそもユーザーの需要がないと売れないことがあります。逆にユーザーの需要があれば「こんなものが、、」というモノやサービスでも売れることはあります。

重要なのは自分のモノやサービスが、ユーザーに何を提供して、選んでもらっているかを知ることです。

もっと言うと「自分のモノやサービスを最も高く評価するユーザーはどんな人で、価格はいくらまでなら出してくれるのか?そのユーザーはどれくらいの人数がいるのか?」と考えて、モノやサービスに対して価格を自分で決める能力が必要になります。

このような能力をプライシング能力(自分の基準で適切と思える値段をつける)といい、プライシング能力をつねに考えるようになると「つたえること」は格段に上がると思います。

「選んでもらう」という価値

今まで地元で販売していた地域の事業者や生産者の場合、美味しいものや良いものをつくっていれば、地元の人に「選んでもらう」ことは多かったと思います。

これからは(というか、かなり前から)人口減少により地域の市場(対面販売)だけでは難しくなり、全国の市場(ネット販売)で「選んでもらう」ことが必要になってきます。

ネット販売なので、当然、サイトに載っている情報しか伝わりません。写真や動画、キャッチコピー、説明文など一つ一つが、ユーザーに「選んでもらう」という価値につながります。

また、ユーザーが重視する価値も30年前から現在まで変化してきています。

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昔は高機能であれば「わお、便利!」と売れたと思うのですが、競合も全て高機能になると差別化する箇所がなくなり、今度は見た目も重視するようになりました。「かっこいい、かわいい」と、自分の好きなデザインが選ばれるようになり、最近では「意味を考える」ストーリーも重視するようになります。

事業者や生産者であれば、じぶんたちの商品の良さは伝えられると思うのですが、それをデザインやストーリーにして表現するのは、なかなか難しいと思います。

クリエイティブの力

そこでクリエイティブの力が必要だと感じました。それもただ、つくるのではなく、地域の付加価値をあげるために、形にしてくれるクリエイターの存在が必要不可欠だと思っています。

地元や関係のある地域に貢献したいクリエイターは一定数いると思います(実際、地元に仕事があれば戻ってもいいというクリエイターは僕の近くにも少なからずいます)。ただ都市部の方が仕事の数や種類もあるので、東京にとどまっているのも現実だと思います。

そんな想いのあるクリエイターときっかけをつくり、関係をつくり、地域の価値をつくる地域向けのシェアリング・エコノミーをただいま開発中(今夏、アルファ版をリリース予定)です。

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※画像はイメージです

リリースできましたら、思いっきり地域に付加価値をつけてもらいたいと思ってます。

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