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《麗〜花萌ゆる8人の皇子たち》〜 眼福の一作

私はこのnoteで、作品の日本語タイトルによくケチをつけてると自覚してますが、これは文句なしっ!

(画像はGoogle検索結果のスクリーンショットです)

現代と高麗時代初期を行き来する
タイムワープ系 

現代の化粧品会社の美容部員であるIUが、観光地の池にはまってしまい、やっとのことで水面に浮かんだらそこは高麗時代の皇宮の皇族専用の浴場。

この【水(池でも川でも海でも)にはまると異世界(異次元、もしくは過去、未来)】の設定に韓国ドラマではよく出会う。

こういうファンタジー要素の大きいドラマは、あまり日本の作品ではお目にかからない気がする。
そして【水にはまったら異世界】は、古事記(海幸彦と山幸彦の部分)と浦島太郎伝説に集約されてるせいか、それともどこにでも水があって異世界に繋がってる気がしないのか、おとぎ話や民話でも登場しない気がする。

おどろおどろしい鬼女はたいてい山に住んでる。(あ、河童は水辺!)

でも【異世界への入り口】ではないような?
水にはまったら、即、死んでしまうから?

なので、こっち系の作品は私には興味深くて面白い。

キャストの豪華さと、演技力
とにかく画面が麗しい。

まずIU
大好き。可愛い。
環境の急変にもめげずにサバイバル。
国史で覚えさせられた当時の皇位継承の争いと、実際に皇子たちの人となりに接して、骨肉の争いにならないように仲を取り持とうと頑張る健気さ。

そしてイ・ジュンギ
生い立ちの苛烈さによる拭いきれない哀しみと、そこからの奔放さと、IU演じるヘ・スへの溢れる思いと、もろもろ全部ひっくるめた大きな感情の発露が、とてもいい。観るものを納得させる。
画面に出てくるだけで圧倒的な存在感。

カン・ハヌル
《椿の花咲く頃》の純朴さや《ミッドナイト・ランナー》の素直さは微塵も見えない。
聡明で常識人で、血筋も良くて、それだけにへ・スが絡むと、周囲にはとても冷淡になり、イ・ジュンギのように自分を曝け出せない分、気持ちを拗らせていく過程での表情の変化が恐ろしい。

ナム・ジュヒョク
ポーッとした表情で、皇位継承争いからできるだけ遠ざかるように努めている。
悲恋を経て、ほぼ世を捨てて生きていく姿が美しいだけにとても悲しい。

ジス
ヘ・スには愛を受け入れてもらえなくても、ひたすらに彼女を愛し、最後まで彼女に寄り添う。
すごく美味しい役柄。
《力の強い女〜ト・ボンスン》とは全然違って、全然いい。

他の皇子たちも、とにかく麗しい。(私があまり分かってないだけで、きっと人気の俳優さんたちのはず)
そして、歴史を遡るほどに権力闘争が血生臭くなるのは、洋の東西を問わないものだなぁと思う。

私の高校時代の【世界史】は西洋史メインだったので、【日本史】と絡まない朝鮮半島の歴史には、私はかなり疎い。

でも、歴史モノ自体は大好きなので、《花郎》やこの作品、他の韓国時代劇ドラマは、とにかく観ていて楽しい。
(今、図書館で借りてるのは《古代ローマ旅行ガイド〜一日5デナリで行く》フィリップ・マティザック著だ。古代ローマもなかなか楽しいよ。)

最終話の最後のシーンを観たら、《麗〜2》まで作って欲しくなるのは自然の摂理だよ。

観たいよ。

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