転職して初めてiDeCoを契約したものの・・・

転職シリーズ2つめの記事です。

私は前の会社では確定給付型年金がありました。
確定拠出年金と何が違うのかを解説しておくと、自分の年収から出すのか会社が出してくれるのかの違いだけです。やってること(運用会社やその操作、引き出せる条件)は変わりません。
下手したら年収額面が下振れしているという点で、転職時の年収交渉には確定給付型の企業にいることはデメリットかもしれません。見かけ年収が低いからです。

給付型をやっている会社はもともと企業年金がある会社に多いです。それは日本の大手企業(売り上げが大きいというよりは、従業員数が多くて古い企業)にたまにあるという程度ですので、そうじゃない会社にお勤めの場合は関係ない話なのですが、退職時、まさかこんなにも違うのかと驚いたことがあったのでそれを今回noteに書いてみます。

ちなみに私は入社時、「企業年金と確定給付年金と選べますがどちらにしますか?違いはうんたらかんたら・・・」と説明を受けたものの違いを理解できず、自分で運用するの手間だしなと企業年金を選びました。拠出額は同じだったからです。そのあと、「確定給付年金にしておけば転職してもそれを持っていけるけど、企業年金だと転職したり早期に退職したときに手元に残らないらしいぞ」というデマを聞いて少し後悔し、入社7年後くらいから企業年金を辞めて確定給付年金に切り替えました。
デマと書いたのは、転職時に持っていけるのはどちらも同じであり、金額的な損はないということと、アベノミクスの恩恵を十分に受けた弊社の年金運用部隊は企業年金の安全確実な運用に成功していたので、企業年金こそ運用手数料安上がりのファンドに丸投げできるという裏技だったのではと思ったからです。

そんなこんなで私には企業年金と確定給付年金の2種類の年金が存在し、別途退職金もあったので、転職する際には
・企業年金
・確定給付年金
・退職金
の3種類の解約方法をどうしますか?を勤務先に提出する必要がありました。

オプションには一時金払いとか新しい会社の確定拠出年金にうつすとか色々ありましたが、たとえば確定給付年金分は60歳まで受け取る方法がなく、次の会社の確定拠出年金に移すなど選択肢が限られているものもありました。

私は典型的なA型なのでもともとは貯金癖がありました。さらには、20半ばで資産運用に目覚め、投資歴10年を超えています。つまりそういうタイプであれば「非課税」「税控除」に引かれて迷わず上記3種類とも確定拠出年金やiDeCoに全額移して運用を継続するでしょう。

しかし私は、今年になって入っている某バリキャリ金融女子さんのオンラインサロンの中で学んだ事を思い出します。

「若いうちに使えるお金と、年取って使えるお金は金額が同じでもリターンが違う」

そう、「今使えるお金を自分(や家族)に投資する」ことで人生を変えることができるとオンラインサロンの中で出会う人を見ながら痛感していたことと、自己投資だけならぬいつ子供の教育資金が多額にかかるやもしれんしという思考に移り、20-30代の給料から老後資金を積み立てる発想には徐々に懐疑的になっていました。

そこで私が選んだ方法は、払い戻せるものは全て一時金払いとして受け取り、60歳まで引き出せないものはやむを得ずiDeCoを開設して移行する、でした。

なぜiDeCoかというと、転職先の企業に確定拠出年金がなかったからです。確定拠出型年金のある企業にお勤めであれば、iDeCoを確定拠出に読み替えてくださいまし。

ちなみに私はNISA満額やっていますし、子供のジュニアNISAも開設済みです。そのうえでiDeCoを始めることの迷いの大きな理由は、わざわざ60歳まで引き出せなくすることに何のメリットが?ということと、一度始めたらやめられないというリスクでした。

iDeCoには維持手数料がかかります。(確定拠出年金は企業が手数料を負担します)今から60歳まで毎月手数料かかるのか・・・と考えて凹みました。一応、また転職してその転職先に確定拠出年金制度があればそこにiDeCoから移して実質iDeCoを解約することは可能だそうです。
でもなんやかんや60歳まで働いていないといけなくなります。60歳前でサラリーマンをやめたら結局またiDeCo始めることになります。
そういう意味では、確定拠出年金も結構闇深いです。

そこで登場する企業年金の裏技よ。

企業年金は退職時(転職時)、全額払い戻すオプションを選択できる。

これすごくないですか。気づきませんでした。もしかしたら中身ブラックボックスがゆえに目減りしているかもしれませんが、企業年金は運用報告書も加入者に送られていますし、計算式も社員に公表されているのでズルはされていないはずです。

iDeCoの運用方法は

ちなみにiDeCo口座の開設先はどこでもよかったので、評判のよいマネックス証券にしました。どう評判が良いかと言うと、選べる商品にナスダックがあるということと、限りある商品枠をまだ使い切っていないということです。その辺をまとめているブログや動画はその辺に多数転がっているので、詳しくはiDeCo開設先なんてのも検索してみてください。

そして、毎月iDeCo拠出だとこれまた手数料が上がるので、年払いにする予定です。
新しい会社は給与天引きでのiDeCo支払いをやってくれません。でもそれは逆に良かったかもと考えています。年末調整近づくころに今年の年収を考慮しながらiDeCoにいくら払うか考え、入金すればいいからです。
iDeCo毎月拠出をしないことでドルコスト平均法が使えないデメリットはありますが、そういうのはNISA枠でせっせとやっていますし、iDeCoはどうせ60歳まで引き出せないので年毎のドルコストと考えたらある意味期間分散です。

実際、iDeCoの節税効果はたかが知れていて、私の年収程度であれば月々1万をiDeCoに積み立てれば(年12万円)、1万円の税控除です。年間24万なら2万円の税控除。

私はこれまで確定給付年金としては月に2万円していたので、仮に月2万円iDeCoした際の節税効果は年2万円。2万円の還付を受けるために年間24万円を手元から遠ざけることとなり、実質年間22万円を20年以上塩漬けすることに。私の年齢だとこの額積み立てたとして500万ほどを60歳まで使えないお金として遠ざけることになります。
うーん・・・

子供がもし小学生や中学生のとき留学したいと言ったら?
10年後にいきなり自分が大病したら?

大病のために保険があるという人もいるかもしれませんが、私は保険に入るということはいざと言うときのお金が用意できないことのリスクヘッジだと考えているので、いざとなればお金を崩せる(現金以外で保持していたとしてもすぐ変換して用意できる)であれば保険不要派です。つまり60歳まで引き出せないなんてリスクのある商品でなければ、大抵何とかなると考えています。
保健は貯蓄型なら損しないという考えもありますが、解約条件が自分の大病というのも、悲しいと思ってしまうのです。
だって人生に良い出来事が起こったときにも、パーっとお金使いたくありませんか?

ということで、色々と書きなぐりましたが、
退職金と企業年金の解約分が入ったらそれで何か自分にご褒美でもという気持ちと、どうしても今引き出せない分はやむなくiDeCoへ移管しつつも、手数料の損の出ないようなポートフォリオを選びつつ、拠出額は最低限で良いかなという考えです。

iDeCoをされている方で、いやいやメリット大きいよ!と言う方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください。