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時の魔法





真夏日が続いておかしくないこの時期に、夏の衰退を感じさせるような涼しさがある。

このまま夏は去っていくのかと、お天道様とお空に伺ってみるも、応えの返ってくるでもなく。

それでも用事すませて帰宅すれば上から下まで汗にまみれる。

  秋が訪れる前に海がみたいと思う。


望まず、願わず、思い浮かべ脳裏に描くに留む。




うつつもまた夢となりゆく時の魔法よ。



時が前に進まず行くを迷えば、この世もまた混沌を極む。



夏は去り、秋来る、秋来たるは冬の兆し。




うつつで海に逢うことかなわざれば、思い描き、夢みて逢うまで。



やがてわたしが夢となるまで。


いつか、


されど確かに、



わたしが夢となるその日まで。





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