土を、感じる。
久々に自然の中を歩いた。
近くの原っぱのある公園だ。
春の穏やかな時期を通り越して、今年はもう初夏の陽気の日に歩くことになってしまった。桜の一種らしい可愛らしい雪のようなピンクの花を咲かせる木も、下がピンクの花弁の絨毯となり、花たちは暑そうに呼吸している様だった。
ちょっと遅くなってしまった。そう思いながら久々に土の上を歩く。
コンクリートの上ばかり歩いている様な気がすると、土の上は貴重だ。
柔らかく、身体にダイレクトに負担が少ない。
香りもする。
コンクリートは、比べると固いのだ。これも、ダイレクトに身体に痛みがくる。
一番は、土の上から公園の舗道であったり、外の歩道に出たときだ。ああ、戻ってきてしまった!足が、身体が、残念がって惜しむ。ディズニーランドから普通の駅に戻る時みたいだ。
昔の人が聞いたら驚いたり、首を傾げるかもしれない。ぬかるんだり、泥だらけにならない整った街に住み、暮らして歩いているのに。
でも、嬉しかった。優しい土の上が。
空を眺めながら芝生や土の上でのんびり寝ころがったりしたい。たまにジュースを飲んだり笑ったりする。贅沢だな、と夢見る。
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