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140字で映画はどこまでかたれるか。

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タイトルの通り、筆者が観た映画の回想録です。鑑賞環境は映画館の新作を中心にしていますが、基本的にはあまり拘りません。字数制限の都合上、警告なしでネタバレとなる場合もあるので注意。
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2022年6月の記事一覧

「劇場版Free! -the fnal stroke-(後編)」(2022)は、水泳に全てを打ち込む青少年の青春(と、筋肉)を描くアニメ映画である。同タイトルの末尾を飾る完結編と銘打つものの、作り手側の微妙な「迷い」が見え隠れしていて最後まで気が抜けない困った作品であった。

山本倫生
1年前
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「シン・ウルトラマン」を評価するのに「ウルトラマン」を引き合いに出してくる手合いがよく分からない。オリジナルを見ているかどうかに関わらず、一本の映画として「シン・ウルトラマン」をどう見ているのかという論を見かけないのは何故なのか。あるいは自分で書くべきなのだろうか。

山本倫生
1年前
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「アンラッキー・セックス〜またはイカれたポルノ」(2021)は、リベンジポルノの被害者となった女性教師の一日を描くブラックコメディ映画である。教師を吊し上げる保護者がスマホ(他人の考え)を見ながら意見を述べるところに、21世紀ならではの光景を見る。知的退化とはこういう事をいうのか

山本倫生
1年前
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映画「犬王」(2021)は、テレビアニメ「平家物語」(2022)の後日譚にして完結編として見るのが正しいというか、そういう風に作られている。劇中の登場人物が何を言っているのかよく分からない部分も多いが、「鎮魂」をキーワードにすれば何を描こうとしているのかはかろうじて分かる。

山本倫生
1年前
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「男たちの挽歌」(1986)は、更生を誓った極道者の確執と、復讐の結末を描くスーパーバイオレンス映画である。いわゆる「香港ノワール」の嚆矢にして代表作が持つ荒削りな魅力は初見時からいささかも変わらない。俳優やスタントマンの努力と根性に支えられた人命軽視上等の画作りに奮え、慄く。

山本倫生
1年前
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