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140字で映画はどこまでかたれるか。

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タイトルの通り、筆者が観た映画の回想録です。鑑賞環境は映画館の新作を中心にしていますが、基本的にはあまり拘りません。字数制限の都合上、警告なしでネタバレとなる場合もあるので注意。
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2022年3月の記事一覧

「ウェスト・サイド・ストーリー」(2021)は同名戯曲を原作としたミュージカル映画である。色彩を極力排したリアル志向の画作りなど、監督・製作のスピルバーグ映画の特徴ことごとくがミュージカルという人工的な世界観に馴染んでいないように思われた。今作られるべき映画かどうか疑問である。

山本倫生
2年前

「劇場版 呪術廻戦0(ゼロ)」(2021)は、同名コミック原作を基にした長編アニメ映画である。テレビシリーズ(2020)の前日譚だが、基本的に視聴していることが前提なので、一見さんにはやや厳しいか。主人公の男の子が某シンジ君に見えて笑いを堪えるのに必死だったのは内緒の話だ。

山本倫生
2年前
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「●んで欲しい奴」などという品位のカケラもないアンケートをとって毎年ライターに書かせていた某映画雑誌の「休刊」(事実上の廃刊と思われる)に思うのは、反骨精神を言い訳に成長しないことを正当化する人はどうにも見苦しいということであった。人を呪わば穴ふたつ。

山本倫生
2年前

「大怪獣のあとしまつ」(2022)は、災害廃棄物処理に狂奔する人々を描いたポリティカルフィクション映画である(嘘)。素人が下手に怪獣映画に手を出すと痛い目に遭うという反面教師的作品となってしまったが、大真面目にふざけた特撮技術は一見の価値あり、まさに人を選ぶ映画となっている。

山本倫生
2年前
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「大怪獣のあとしまつ」の楽しみかた。

概要このテキストは、2022年(令和4)2月4日(金)に全国劇場で公開された日本映画「大…

山本倫生
2年前
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「エターナルズ」(2021)は、マーベル・シネマティック・ユニバース第4段階の端緒を飾るSFアクション映画である。不死の宇宙種族10人の見せ場が延々と続くため、上映時間が指数関数的に増えていくという悪循環と、いつも夕方か夜明けみたいな暗い画作り(撮影)にあまり良い印象が持てない。

山本倫生
2年前
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「映画館だけで公開」を売り文句にしている映画(主に洋画)から漂う昭和臭に耐えられそうもない。レンタルビデオの全盛期に「この映画は公開1年以内にビデオ化しません」という宣伝をしていたけれど、奏功したのはむしろレンタルビデオ店だった印象があるので今回も多分(?)ムダに終わると思う。