怖い話1

昔住んでた家のちょっと怖い不思議話(未解決)

現在は生まれ故郷に近い大阪に住んでる私ですが、20代は関東で過ごしました。

築浅・駅近。1階にワンルーム4室、2階が2DK2室という軽量鉄筋2階建てのいわゆるコーポの2階部屋でした。
片方の窓側は雑木林、もう片方の窓側はお向かいの家の駐車スペースがわりと広く、玄関ドア側も雑木林、隣室の向こう側が細い道でその隣は川という、周辺人口がとても少ないところ。
それでいて、駅から家までの間にコンビニが2軒、書店、文具店、小さい郵便局、そこそこ大きなスーパーマーケットがあり、駅から家と反対方向には商店街があって必要なものは殆ど駅前で揃うというそこそこの便利さ。
最寄駅はローカル駅だけど、隣の駅はターミナル駅でそこまで行けばまあだいたい探せないものはないっていう好立地でした。

で、その物件がなぜか相場より1万円くらい安かった。
その時点で怪しさ満載なんですが、『近くに大学が移転工事中で、本来ならそのアパートの竣工とともに移転してくるはずが大学の工期が遅れてしまって学生さんが来ないので、無人にしておいて荒れるより安くして人を入れたいという大家さんの意向』というエイ○ルの説明があり、すぐ近くに工事中の大学予定地があったので、納得しました。

部屋は2DKで、玄関を入ると6帖のダイニングキッチン、左手側に6帖の洋間、右手側に6帖の和室があって、洋間は2面に窓、和室には小さなベランダがあってお隣の部屋側です。

間取り図

だいぶ昔の話なので間違ってるとこあるかもしれないけど、こんな感じだったはず。
トイレの扉が開くと脱衣所に入れなくなったり、洋室の扉が開くと水回りのほうに行きにくくなったり、複数人で暮らす想定ではない感じの2DKでしたが、洗面所が脱衣所の方じゃなくてキッチンの端に壁だけ仕切って作ってあるのとても使いやすかった。(脱衣所とお風呂の間に扉設定するの忘れた!フリーの間取り図メーカーで保存できないやつだからしょうがない)

すぐ隣が雑木林(都だったか市だったかの指定保護林で、中になんか遺跡?古墳?かなにかあったっぽい)で玄関照明に蛾が群がり、コガネムシがトイレの窓に張り付きまくり、浴室の窓にはヤモリがちょろちょろしまくり、夜中に玄関ドアをゴンゴン叩くのはカブトムシ……という、虫嫌いなら絶叫必至の物件でしたが、私は虫は全然平気なのでそこは全然平気でした。


入居してすぐ、屋根の上?天井裏?で物音がするのに気づきました。
ホウキで地面を掃くようなザザザザーという右から左に音が流れるような硬い摩擦音です。
気づくのは主に昼から夕方、キッチンにいる時で、「頭上で音がする」のは確かでした。
夜和室で寝ている時には気になったことがなくて、作業部屋にしていた洋間の方では時々同じ音が聞こえました。

なにしろお隣が雑木林で、保護林なので最低限の剪定しかできないらしく、枝が屋根にかかって擦れているのだろう、と思いました。
すぐ近くの4階建てのマンションの外階段にこっそり登ってそこから我が家を見てみたら、屋根に触っている枝は全くありませんでした。
家の軒下を端から端まで歩いて確認してみても、枝は庇というよりもそのちょっと外側にある電線にかからないようにちゃんと伐採されていました。

屋根の上にはなにも触っていないのに、上から音がするんです。
狭い範囲じゃなく、数メートルの幅を大きなホウキで一気に掃くような感じの音です。
屋根の上ではないなら天井裏に蛇かなにかいて、それが動く音……?と思ったりもしました。
その部屋に住んでいる二年半年ほどの間、断続的にずっとその音を聞いていました。

びっくりするしたまに怖かったけど、実害は全然無い謎の音でした。
どういう条件であの音がなるのか、なんだったのか今もとても気になります。

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