スイス哲学者に学ぶ「真の幸福」とはPart1
2023年になって、改めて
「自分は何したいんだっけ?」
「自分が求めている幸福ってなんだっけ?」
と思い始めた時、ふと手に取った本が今でも僕のバイブルになっています。
その本はスイスの哲学者「カールヒルティ」という方が書いた「幸福論」。
もうね、「スイス」、「哲学」、「幸福」ってキーワードだけで尊い。笑
もしかしたら、この本知っている人いらっしゃるかもしれません。
いろんな哲学者が「幸福」について語った本を出版していますが、その中でもアラン、ラッセル、ヒルティの幸福論は3大幸福論として有名です。
今回はヒルティ著である「幸福論」から学べる、本当の幸せとはなんなのか?について綴っていきます。
ヒルティとはどんな人物?
そもそも「幸福論」の著者カールヒルティについてご紹介します。
カール・ヒルティ(1833年〜1909年)は、スイスの哲学者でありながら、法律家、政治家としても活躍した人物です。
数々の本を出版しており、代表的なのは「幸福論」「眠られぬ夜のために」「心を癒す生活術」などがあります。
で、、なぜ僕がヒルティに惹かれるかというと、ヒルティは社会的成功者でありながら非常に徳の高い人だからです。
法律家としても政治家としても大成し、さらには多数の出版物も世に生み出している。
しかし、社会的地位を確立して、権利を乱用したり、傲慢になったり、
あるいは大金持ちになったから美女をはべらかすとか(今は古い?)、社会的地位を手に入れて調子に乗るとか、上から目線になるとか、そんな小物感がありません。
むしろ、どれだけチヤホヤされるような称賛を浴びても、謙虚に自分の使命をまっとうし続けた人物なのです。
当時の僕は、そんなヒルティのあり方とはまるで正反対だったので、こういう人間でありたいなと心底思った次第です。
少しだけカール・ヒルティの略歴をご紹介します。
カール・ヒルティは、1833年〜1909年の間、スイスの哲学者、法律家、政治家として活動。
ヒルティは生まれからすでに恵まれており、父母そして親族みな教養あふれる人たちがいる環境で育つ。
順調に学問に励んだヒルティは大学で哲学や神学を学ぶ。
そして、大学卒業後、法律家として活動。
ちなみに、どんなに報酬が良い仕事でも、自分の価値観に沿わない仕事は受けなかったそうです。
30代の頃、大学の講師として招かれ、教えるスキルが高過ぎて人気講師に。
その後、36歳の頃に論文を発表。それが世間で評価され、やがて政治家へ。
また多数の著作を世に発表。そのうちの一作が「幸福論」。
ヒルティの著作や講義は多くの人間の個性や道徳的な価値観の尊重、教育の重要性などについて広く知られるようになりました。
彼の哲学的なアイデアは、スイスやドイツの教育や法律の発展に大きな影響を与え、現代の思想家や教育者にも影響を与え続けているのです。
そんな社会的にも認められながらも、欲に自惚れることなく、自らの使命に生きたヒルティ。
彼にとって「幸福に生きる術」とは一体何だったのでしょうか。
ということで、前置きが長くなってしまいましたが、幸福について綴って参ります。
【結論】最も幸福な状態=絶えず有益な活動を続けられる状態
幸福と聞けば、バカンスや思う存分美味しいものを食べる、海外旅行に行くみたいなイメージがあるかもしれませんが、全然違っていて笑
ヒルティは「幸福論」にて、
「絶えず有益な活動を続けられる状態こそ、この世でいちばん幸福な状態である」
と述べています。
しかも、「汝、週のうち6日働くべし」とも言っています。
「これは労基もんだわ〜w」
と、もしかしたら感じた人、多いんじゃないでしょうか…苦笑
僕も最初読んだ時は「おお〜…」とド肝抜かれましたよ。いろんな意味で。
さらにヒルティはこう続けます。
「自分の仕事にすっかり没頭し、仕事と一心同体になることができるような労働人は、世にも幸福な労働者である。」
うーん、ストイック!!
僕はどちらかと働きたくない人間なので、この考えを聞いた時は「うげぇ」と感じました。
これは人によると思うのですが、ずーっと働くってどこかネガティブなイメージがあると感じられます。
仕事ばかりしていると「ちょっと男子〜!ちゃんとワークライフバランス大切にしてよね〜!」と風紀委員長から怒られそうな気がしなくもない…。
とにかく、仕事とプライベートを区切る現代の風潮とは真逆に向かっているような主張ですよね。
これのどこが幸福なんだろう?と思うのが正直なところですが、ヒルティの考える「仕事とは何か」がとても重要なんですね。
この仕事との向き合い方次第で、幸福かどうかが決まると、そんなお話です。
ということで、今回の結論としては、
「幸福に生きるには常に、有益な活動をし続けること」ということでした。
次の記事では、ヒルティの述べる「仕事」について解説していきます。
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