ヘップってなんなん?【作業工程-底付】 Vol.17
ヘップってなんなん?
ヘップの名称の語源として1954年、映画「ローマの休日」でオードリーヘップバーンが履いていたフロントオープンバックレスサンダルを親しみ込めてヘップサンダルと呼ばれた事だと業界では言い伝えられています。そのヘップサンダルを通称ヘップと業界で呼んでいます。
著作権の問題があるかもしれないので画像は載せることが出来ませんが、アン王女(オードリーヘップバーン)が街にくり出すシーンの中で、露店で履物を買って履き替えるシーンがありますよね。そのシーンの履物がヘップの語源と言われてます。興味のある人は休日に映画観てみて「ローマの休日」だけに笑
最後に、【底付工程】
まずヘップの工程は、上図に示す通り、事業主、下請け、内職に分かれた分業制を取っている。
下請け外注さんで吊り込みして頂いたアッパーとアウトソールいわゆる底を接着させます。そこから底付と言われています。
弊社が使用しているアウトソールの種類は大体3種類
EVA→ エチレンと酢酸ビニールの共重合樹脂で、スポンジの加工底
TR →熱可塑性樹脂で、ゴム系の成型底
ウレタン→発泡ポリウレタンの成型底
接着前にも下準備として、アッパー部分の裏面の周り(大体1cm巾のPU又はPVC部分)とアウトソールに処理剤を付着させる。
その処理剤もアウトソールの種類によって違う。また、処理した後も処理剤を安定させるための時間が必要です。
そして、アウトソールの種類によって接着剤の種類も違う。また、EVA底とTR底の場合アッパーとアウトソールに使う接着剤も違う。
特に新材料を使う場合は、接着剤のメーカーからご指導頂き相性の良い処理剤と接着剤を使うようにしている。
そして、処理を終えたアッパーとアウトソールにそれぞれ接着剤を付着させて、見出し画像の乾燥機を潜ってきたものを、仮止めして、圧着機でで圧力をかけて接着する。
圧着機にも弊社は2種類使用している。
これが大体奈良県の工場が使用している圧着機。主にヘップの生産で、使用される。
特徴は圧着するヘップを鉄板の金型へ反対向きに差し込み、下から上に向けて動作して圧着する。
この圧着機は、量産を重きに置いた仕様になっていて、圧着しているタイムやタイミングが変更できる。
余談になりますが、タイミングが合わずに何回か手を挟んだ経験がありますが、痛いのは痛かったですが、後々大変なことになるという事はありませんでした。
そして、こちらが主に靴工場で使用させてる圧着機です。弊社でも靴や一部サンダルを圧着する時に使用しています。
特徴は靴の場合はラスト(木型)に差し込まれた状態で、上から降りてくるバーで圧着します。
圧着しているタイムは変更できます。そして、圧着のリズムは、足でペダルを踏むとバーが上から降りてきて圧着しますので自分のタイミングで圧着できます。
サンダルを圧着する場合は、ラストを使用する場合もありますが、大体の場合ラストをサンダル用に加工した木製の型を使用して圧着します。
そして仕上がった商品を、丁寧に検品して、荷造り発送と進んでいく。これはあくまで弊社の生産工程なので、他の工場では違う方法で生産している場合があるかもしれませんがご了承お願いします。
ヘップの生産工程は、学校の社会見学としてお願いされた時以外ではあまり公開する事はありませんでしたが、ヘップの事知って頂きたい、この一心で今回一部公開させて頂きました。
今回公開させて頂いた【作業工程】は4部構成ですが、まだまだ細かい作業はあります。その作業につきましては、公開できる範囲で後々公開していきたいと思います。
次回は•••••••
よろしくお願いします。
ヘップ親父渾身の•••(買ってください笑)
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