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ヘップってなんなん?【デザインについて】 Vol.27

ヘップってなんなん?
ヘップの名称の語源として1954年、映画「ローマの休日」でオードリーヘップバーンが履いていたフロントオープンバックレスサンダルを親しみ込めてヘップサンダルと呼ばれた事だと業界では言い伝えられています。そのヘップサンダルを通称ヘップと業界で呼んでいます。
著作権の問題があるかもしれないので画像は載せることが出来ませんが、アン王女(オードリーヘップバーン)が街にくり出すシーンの中で、露店で履物を買って履き替えるシーンがありますよね。そのシーンの履物がヘップの語源と言われてます。興味のある人は休日に映画観てみて「ローマの休日」だけに笑

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今回はデザインについての取り組みについて語りたいと思います。

その中でも履物に特化したデザインになりますが、ご了承お願いします。

自分でできるデザインとデザイナーもしくはパタンナーにお願いする場合があります。

自分ができるデザインはヘップ。家業を継ぐことになった時に、商品開発のために参加した講習会でデザインの基礎を私の師匠H氏に教えていただいたことが基本となっています。

まず大体のデザインをイメージして軽くスケッチ。そこからアウトソールを選び、そのアウトソールに合った木型(ラスト)を使ってサンプリングというパターンになっています。

本来はラストを先に決めてからサンプリングするのが通常のデザインかもしれませんが、成形底などを使う場合は先にアウトソールを決めてからのサンプリングになってしまいます。

(実際アウトソールを見つけるのも一苦労です。それならオリジナルのアウトソール作ったらいいやんとなりますが、結構な金額かかるんです。)

デザインと言ってもヘップの基本的なデザインは一枚バンド、クロスバンド、Tストラップ、2バンド、ベンハーなど限られたデザインからのチョイスになるので他工場が作る商品と似通ったデザインになってしまいます。

このときに私が考えるのはインソール(足ののせる部分)です。そこに加工を加えたり、何か特徴のある素材、例えば抗菌やスベリ止めなどを使って他工場との差別化を図ります。

そういう意味では私が手掛けるデザインとはアッパーにインソールの機能を加えたトータルのデザインとなります。

また、デザイナーにお願いする場合は靴が中心になります。一部私が手掛けたデザインを紙型にしていただくことはありますが(この場合はパタンナーとしてお願いしていることになりますね。)

デザインについてはデザイナーに何も言わず基本フリーでお願いしています。

それはなぜかと言えば、私がデザインに口出しすることで私のイメージしたサンプル以外できなくなると考えているからです。

私がイメージしていなかったデザインができてくると本当にワクワクするもんです。

ワクワクした例を挙げると(この場合は特殊でしたが)今手掛けている足袋型の履物をデザイナーが作ってきてくれた時です。

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この足袋型については一度断念した経緯があり、その後何年かたったころに毎月お参りさせて頂いている神社の宮司さんから、足袋を履いたまま履ける靴とかサンダル作ったらどうやとアドバイス頂いていたからです。

お気づきとは思いますが、私がお願いしているデザイナーさんには紙型だけではなく、ある程度の形にしていただくまでをお願いしています。

形にしていただくことによりすぐにイメージができるというメリットがあります。これには本当に助かっています。

デザイナーが作ってきてくれたそのサンプルを見てすぐにラストと金型をデザイナーに預けて完成したのが、tabishoesと tabisandalsです。

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また、デザイナーにお願いするのは基本アッパー部分のデザインをお願いしています。

インソール部分の加工については自分なりにこだわりを持っていますので、そこは頑固に貫いていこうと思っています。

空に浮かぶ雲のようにいろいろな変化や形を求めるなら自分一人でできることはたかが知れていると思っています。

このように、自分のできるデザインは自分で、お任せするときはすべてお任せするという基本は今後も貫いていこうと思います。

デザインの本質についてよくわかっていないと言われるかもしれませんが、今私が思うデザインについて書いていますのでご了承お願いいたします。

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へップ親父渾身の•••(買ってください笑)
https://marusanfootwear.stores.jp/
https://marusanfw.thebase.in/

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