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ヘップってなんなん?【田舎工場からの挑戦 二章】 Vol.36

ヘップってなんなん?その語源として、1954年の映画「ローマの休日」でオードリーヘップバーンふんするアン王女が、街にくり出すシーンの中で、露店で履物を買って履き替えるシーンがあります。
この時に履き替えた「フロントオープンバックレスサンダル」を親しみ込めて「ヘップサンダル」と呼ばれた事を業界では語源と言い伝えられています。
そのシーンは、王女からの解放感を「ヘップサンダル」を通して表現しているのではないかと私なりに解釈しています。
街を歩くのに最適で履き心地の良い、そして決して高価でなくてもお洒落な「ヘップサンダル」を、私はこれからも作り続けていきます。

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【商品をブランディング】

この商品が欲しいと思って頂くにはどうすれば良いのか。

今まではBtoB取引の問屋向けの商売をメインにしていたので、いわゆる消費者心理が全く分からなかったと言っても言い過ぎではないくらいでした。

2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の影響で、世の中は様変わりしました。外出自粛で出掛けることを控えるようになり、靴を履く機会も減り、靴の受注は想像以上に激減しました。

感染状況が落ち着いても元の状況に戻ることはありません。そのために取り組まなければならないことな何か。

この1年の間に商品を納めていたアパレル会社は業態を変更し、問屋の廃業も数件ありました。祖父の代から60年以上、問屋経由の商売をしてきましたが、売り先が先細りしていく中、考えたのが販路開拓を決心しました。

待っているのではなく、攻めの姿勢でこの逆境に立ち向かおうと、まずECサイトを立ち上げましたがやはり知名度の無さから思ったほどの売り上げはありませんでした。

サンダル業界内ではある程度知っていただいておりましたが、それはあくまで小さい業界内の工場としての認知でした。

「まだまだ知られていない」という現実の壁にもぶつかりました。

これまでは、足のことを考えたモノづくりをしてきました。特にインソール(足をのせる部分)に特徴を持たせた商品です。

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低反発材(クラボウさんのクララフォーム、当時は衝撃吸収フォームと呼んでいました)を使用した商品を履物業界で最初に使ったのが弊社です。

それ以外にも、インソールの製法で実用新案も取得したり、備長炭を練り込んだ材料をインソールに使用したり、低反発材と高反発材のフォームをインソールに組み合わせて使用した商品など、足のことを思うモノづくりに取り組んできました。

その足のことを思うモノづくりはそのまま生かしつつ、新しく取り組んだのが、小ロットでも対応できる商品の開発でした。

従来のようなヘップサンダルのデザインでは、差別化ができないため、特色のある商品を考えることが先決だと思い、挑んだのが「TABIスリッポン」でした。

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初めて地下足袋を履いた時のあの地面を踏み締める感覚をサンダルに取り入れたいと思って何年経ったでしょ。

それがようやく完成し、そしてその「足袋スリッポン」をベースモデルにして、その独特なフォルムを和らげるデザインとして、「足袋トング」を考えました。

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このTABIの特徴は親指が独立していることです。

この親指が独立した独特なフォルムは、足の指をしっかり使った歩行ができることで足の指の力が強化されると言われています。

そのことで足の指をしっかり使った歩行が自然と正しい姿勢に導き、身体のバランスも整えられるそうです。

そして素材として、古来より足袋には皮革を使っていた事を知り、このTABIには皮革を使うしかないと考え、そしてより厳選した足当たりの良い柔らかい牛革を使用しました。

その皮革は履くほどに足になじみます。

そして、そのTABIに使うブランドとして、亡き父が作ったブランドを使うことにしました。

そのブランドは”sunmile”

sun=太陽を笑顔、mile=マイルを道のりと捉えた造語。

sunmile=笑顔を届ける道のり

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お客様に笑顔をを届けることが、マルサンフットウエアーの企業理念

亡き父の思いが詰まったブランドを復活されることで、他界した父の思いを受け継いでいきたいと思います。

フランスに「靴はいつも私を素敵なたびに連れていってくれる」と言うことわざかあります。

「人生のたびをTABIとともに」あなたが歩む人生のアイテムの一つにして欲しい。

履き心地が良い靴を履いていると歩くのが楽しくなってきます。

足の裏から笑顔になってお出かけしたくなる。
そんな「TABI」を履いて私たちと一緒に素敵な旅に出かけませんか。

この「TABI」をきっかけにマルサンフットウエアーという田舎工場のことを知っていただくためにもクラウドファンディングに挑戦することを決めました。

そして、このクラウドファンディングをきっかけとして田舎工場の認知度を上げることでブランディングにもなると信じています。

みなさま応援よろしくお願いします。

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