マーダーミステリー『何度だって青い月に火を灯した』感想とこれからプレイする人へのススメ

本日、(規定人数が集まらず)楽しみに1年ほど眠らせていた、マーダーミステリー『何度だって青い月に火を灯した』をプレイし、興奮冷めやらぬ気持ちのまま「何か残しておかなければ!」と思い、ここに記録しておこうと思う。

この記事は『何度だって青い月に火を灯した』とは何なのかという説明は省略し、ゲームの面白さ及び面白くプレイするためのポイントについて記述する点、あらかじめ断っておきたい。

プレイした感想

噂には聞いていたが、やはり面白かった!

舞台設定が、マフィア一族の屋敷で起きた殺人事件ということで、登場人物一人一人に様々な背景があり、一つの物語として非常に面白いものであった。

それと同時に「もっと面白くプレイできた!」と悔いの残るプレイングにもなってしまった。今回7人でプレイしたのだが、全員がマーダーミステリー初挑戦だったので、いまいち勝手がわからず、正直なところゲームを充分に楽しんだとは言えなかった。(もちろんそれでも楽しかった。)

以下ではこれからプレイする人には、ぜひ押さえておいてもらいたいプレイのポイントをお伝えする。

プレイの進め方

まず、この物語で1番に大事にすることは”この物語を成立させる”ことである。

ゲームといえばもちろん勝敗があり、この『何度だって青い月に火を灯した』も例外なく各プレイヤーの勝利条件というものがあるのだが、このゲームにおいて最も重要なのは勝利することではない。(ルールブック内でも、全員がこの物語を成立させることが最も重要であることが強調されている。)

本ゲームは、殺人事件が起き、その真犯人を探るということが大きなアクションとして位置付けられているため、参加者全員が”真犯人探し”そして”自分が疑われないようにする”という立ち回りをしてしまいがちだが、犯人を見つけることが必ずしもプラスに働くこととは限らない、また自分が拘束される(犯人だと疑われ捕まる)ことがむしろプラスに働く可能性があることは視野に入れて物語を進めるべきである。

事実は複数あっても、各々の解釈が入った真実は一つとは限らないので、多少のリスクは負っても積極的な行動をしていくことが、この物語をより楽しむための鍵となる。

プレイ中の立ち回り

推理をする上では、起きている事柄を客観視するべきであるが、このゲームにおいては確実な推理をするというよりは、自分に与えられた役になったつもりで主観で考えて動けるとより物語の面白さを加速させるだろう。

具体的な話でいうと、プレイ中の調査時間(手がかりとなるカードを規定に従って閲覧できる時間)に各プレイヤーと多く話をすることが大事になってくる。

この時、私たちが犯してしまったミスとしては、「どこまでは開示していい情報なのか」と探ってしまい、お互いに持つ情報の交換をあまり行わなかった点である。調査フェーズは2回あるが、ここで情報を小出しにしてしまうと、最後のエンディングフェーズで、全く知らなかった事実が発覚し出して何だか勿体無いオチになってしまう可能性が高い。

もちろん嘘はついていいゲームなので、嘘はつき放題ついていいが、情報はどんどん提供していく方が面白い。設定からかなりいろんな情報を散らしているので、情報交換をし続けても足りないくらいだと思う。

ただ、初めは何を言って何を嘘ついたらいいのかの判断がしづらいだろう。そのために自分のキャラクターの勝利条件は確実にチェックしておいてほしい。各プレイヤー毎に違う勝利条件(〇〇が〇〇となったら10点のようなもの)があり、その勝利条件を満たすために動くことが、物語に沿って生きることにより近くなる。

この時、先述したように、「自分が拘束されないこと」は(それが勝利条件になっているプレイヤーを除き)頭からなるべく除外して考えると良い。また、初めから怪しいとされるプレイヤーや、無罪確定のプレイヤーは、より場を盛り上げるためにとにかく話すようにすると、嘘をついて誤魔化さなければいけない人物が現れてさらに面白くなると思われる。

このように積極的に情報開示を行い、犯人がわかるにしろわからないにしろ、各々がより広く現状把握をすることによって、エンディングでの驚きや感動が変わってくるので、ぜひ意識して取り組んでいただきたい。


以上、ネタバレをしない程度に興奮冷めやらぬ気持ちで綴らせていただいた。

私も脳内の記憶を削除してもう一度取り組みたいほどに面白い作品だったので、ぜひ多く推理ゲーム好きにチャレンジしていただきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?