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「本当の自分が分かる心理学」シュティファニー・シュタール著

選んだ理由
心理学を学生時代には学んでいたこともあったが、抜き出して深く学んではいなかったこと。コーチングセッション中に、自分とご縁のあるクライアントさんで、コーチングではなくて心理学の必要であった人がいた時に、対応に困った経験からも気になっていたテーマなので購入していた。

①子供時代の自分と大人の自分について
基本的信頼感という心のよりどころは、子どもの頃の温かい家庭で育まれる。自分の心のよりどころを持っていない人は、外の世界でも、よりどころを見つけることは出来ない。
子供時代のほとんどは、潜在意識である無意識の世界に保存されている。これを心理学では、内なる子供という。そして、無意識の中の中核部分に位置する。著書の中に、事例から書かれているが、大人同士の争いの多くは、その人の子供の頃の内なる子供に操られている場合が多いとある。
例え、幸せな家庭で育った子供でも、必ず少しでもネガティブな事があるはずで、この部分が大人になってから、問題となってくるのである。ほぼすべての人達は、自分自身の内なる子供と向き合うことをし、自分がいかに強い願望を持っているか、自分がどれほど深い傷を負っているか知り、癒してあげることで、自己肯定感が高まり、最終的に内なる子供が心のよりどころがもてるようになるのである。

②心が求めることについて
心が求めることは、年を重ねても基本的には変わらない。
心には、影子(自分自身を不安定を感じて、周りの人に不信感を抱く)と日向子(自己肯定感を十分に持ち、周りの人にも自分にも信頼感を抱ける)がいる。子供の心には、心を通わせたい、認めてもらえたいという基本的な欲求がある。これが適度に満たされると子供は、基本的信頼感を身に付けられる。さらに、基本的な心理的欲求は四つあり、結びつき欲求、自由欲求、快楽欲求、承認欲求である。
私達が、ストレスや悲しみ、怒りや不安を感じる時は、常に基本的欲求がいくつか重なって満たされていない状態にある。自分の欲求の不満な箇所について気が付くことが大事であると著者は言う。
そして、私達は子供時代の中で生きているということに気が付いてないと著者は言う。

③燃え尽き症候群にならないために必要なことについて
燃え尽き症候群は鬱の一種で、疲労困憊型のうつ病と言えるでしょう。
燃え尽き症候群になりやすい人は、完璧に仕事をこなしたいのに加え、細かいところまで、延々とこだわる性質がある。
燃え尽き症候群になりやすい人は、自分が終える負荷の限界に区が付けないということ。周りの人から求められている事と、自分が求めていることの区別がつかない。そして、燃え尽き症候群の影子は、同調という自己防衛がある。周りからの、賞賛と承認を得る為に、自分自身に対する感情をも持てなくなっている。
過剰な同調によって、自分を守っているので、まわりの欲求にばかり注意を向けているため、自分の欲求を見失っている。
燃え尽き症候群になってしまった人は、自分の意見を言えるようにしてみる。No!というべき時は、言えるようになること。

気付き
この本は、自分自身の影子と日向子について、考えるきっかけをくれる本です。終わったことはもう考えずに、前を向いて…!って言いますが、終わったことは見えない足跡となって、自分自身の歴史の一ページに、しっかりと刻まれている事が、改めて分かりました。
先ばかり見ているのではなく、過去。そして、子供の頃を振り返り、丁寧に扱っていくということで、過去の子供の頃の自分がうかばれるということにも気が付くことが出来ました。
とても、深くて読み応えのある本ですが、今回は三つだけまとめてアウトプットします。


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