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エイジア(東1/2352) 2021/3 Q2決算精査

 東証1部(2352)上場のエイジアが2021/9期Q2決算を開示しています。会社からの決算説明資料に加え、社長からの動画メッセージも即日UPされていますので、この記事も不要なのですが、自分の記憶のためにもその中身について簡単に見ていきたいと思います。

 なお、記載内容には十分留意しておりますが、お気づきの点がございましたら、以下のツイッターアカウントを通してご連絡を頂ければ幸いです。

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■会社開示資料

■決算説明動画

■株主総会レポート

■銘柄分析PPT


 決算については、増収減益決算となっています。詳細はPPT資料に一応反映したつもりですので、そちらをご確認下さればと思いますし、会社開示資料が優秀ですので、それで十分状況把握可能ですね。
 期初時点ではコロナ禍の影響が読み切れないということで、ミニマムの計画策定を行っていたこともあり、その計画比でみれば超過ペースで着地しています。これは既にガイダンス修正があったので特に驚きもありませんが、改めて考えるとこのような小さなソリューションを拡販する事により規模拡大を図っている会社であるエイジアがこの情勢下でよく頑張っているなと思います。加えてコネクティ社のMAの実行や、その後の構想実現に向けた戦略推進など変化にとんだ事業期間だったものと思います。
 クラウドをベースにしたメール配信システムであるWEBCASですが、足元ではセミナーのマネジメントなど使われ方も多様化しているようですね。それを踏まえて、直近でも残席管理の機能を追加したりと、変化に対して適切に対応出来ている印象を抱いています。WEBCASユーザーの伸長も新規問い合わせ件数の増勢からわかるように順調のようですから、今後は獲得したユーザーの定着化に向けたサポート体制も充実させてもらいたいと思います。IR照会の印象では、新規問い合わせの急増による対応稼働は逼迫こそなさそうですが、どうしても新規を追う事で、獲得後のフォローがなおざりになると自転車操業のようになってしまいます。

 さて、決算の内容そのものは会社開示の資料などに詳細も書かれていますし、私もそこから抜粋して適当にみた体にしたのですが、それで十分だと思います。それより社長の動画にあるMAの状況や今後の展望が興味深いです。なにより、美濃社長の「オンスケです」がいいですね。

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 前述のとおり、サポート体制の拡充は重要という認識ですが、カスタマーサクセスの専属チーム組成に向けた取り組みを進めているようです。これまでのように販促のためのメール配信やアンケートシステム等特定の使われ方が多かった中で、今後は企業側のDX支援をより広域的にサポートしていく上では、そもそも何が顧客の困りごとで、それを同社グループのソリューションで如何に付加価値をつけられるかという接点を持つことはとても大事なことだと思います。ぜひ頑張って頂きたいです。プロモーション施策ってなんでしょうね。またお金拠出するんでしょうか。そういう意思決定も自信がないとできないと思うので、攻めの姿勢で意欲的に取り組んで頂きたいです。
 コネクティとの提携はこの資料の記載からも相当の手応えがあるようですね。まずはのれんに負けないような新たなプラットフォーム構築を目指して欲しいと思います。
 財務戦略については、これまでの現金ジャブジャブから攻めの姿勢に変化しているのは好感したいと思います。一方で、MAは基本的に難しいものであるという認識の下で、慎重さも備えて欲しいとも思います。私も株主総会で質問しましたが、過去には失敗もありましたから、そういう部分を省みながらもチャレンジしていってもらいたいです。それから、資本政策の検討とはなんでしょうか。とりあえず、以前にも言及があった借入も検討しても良いと思います。

 そしてTOBEの絵が出ています。

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 とても簡単な絵なのですが、まだこれだけではよくわかりません。
 コネクティはあくまで集約のドアノックツールとしてのソリューションという絵になっていますが、一方で、WEBサイトの構築運用という側面も持っています。FUCAとどう棲み分けするのかとかこの絵だけではよくわかりません。確かに顧客の集客に強みがあるようにも思うのですが、顧客基盤もエイジアの方が圧倒的に多く、むしろコネクティ社がエイジアの顧客群へリーチできるという側面の方が強そうで、エイジアがコネクティの顧客基盤(集客を含めた)にどれだけのうまみを感じている、あるいは期待しているのかまだよくわかっていません。IR照会でもコネクティの顧客層との被りや数の違いについても質問したのですが、コネクティの顧客数はエイジアに比してごく少ないということで、コネクティに期待するものが集客なのかなとこの絵をみてずっと考えあぐねています。
 更にエイジアの周りにいるコンテンツライティングやデザイン制作というのも何か有機的な繋がりみたいなものがなくて、関連するごく一部のありものを置いたというようにみえます。
 そもそもデジタルマーケティングのフローってなんでしょう。企業がEC化等に対応するために売上UPを目論む際に必要となるツール全般を提供するものと思いますが、この絵では既存の概念であるWebを製作し、エンドユーザにリーチする高品質の配信、マネジメントシステムを提供するという事に閉じているようにみえます。私が不勉強なのですが、次世代のDXマーケティングってこういう絵に閉じていていいのかなと思っているのです。例えば広告との連携とか、より多様的なインプットデータの活用とかも求められてくると思うのです。いや、WEBCASのドメインを本格的に広げるならですよ。しかもそのユーザー目線開発のための自社EC運営のままちゅは子供服アパレルという特殊な固有の業態です。一般的なUIレベルの使い勝手という意味での還流であれば良かったと思うのですが、デジタルマーケティングを本格化しCMS化を展望する時にこの絵でいいのかなと思っているのです。
 この絵をみて、私の洞察力の欠如なだけならそれでいいのですけどね・・・。

 決算の精査というより、MAを主体として今後の長期的展望の方向性について、まだ見えてこない部分が多く、漠然とした期待はあるのですが、まだ腑に落ちていないので、もう少し勉強しないとなりません。

 頑張れ!エイジア。


(追記)

PPT内の隠れ優待の記載について、以前はクオカードを頂いていましたが、現在はプレミアム優待のポイント付与へ変更になっています。










































































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