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「振り返り」は次に活かす事が前提!やりっぱなしで終わらず、実務に活かすための4つのポイント

偉そうなことを書いていますが、自分の人生は「やりっぱなし」で終わったことの方が圧倒的多数。

そうなんです「振り返り」の大事さなんて、とうの昔に気づいていながらも、「わかる」ことと「できる」ことには、雲泥の差があるんですよ。

そんな、自分への自戒も込めて、「せっかく振り返りをする」のであれば、「次に活かせる」やり方でいきましょう!という内容を紹介します。

その中でも、振り返りでよく使われるフレームワーク「KPT」を題材にして4つにポイントで解説しました!

KPT(ケプト)とは?

・Keep:良かったこと、続けたいこと
・Problem:イマイチだったこと、課題に感じたこと
・Try:次回するなら?改善点は?

これらの頭文字をとってKPTと呼びます。まちづくりからビジネスまで、幅広い分野で活用できるフレームワーク(思考の枠組み)です。


1.keep/problemの偏りをなくす

どんな振り返りでも、まずは各自が意見を出すことから始まります。

ここで重要なことは、偏りすぎないこと。

普通にやると、problemが多くなるのが日本人です。

振り返り=反省会=ダメ出し会、という雰囲気で「うまくいかなかったこと」「足りなかったこと」にばかり目が行きがちです。

そうならないために、たとえば「problemと同じ数だけkeepも出す」という緩やかなルールを設けてもいいでしょう。また、タイミングを見てファシリテーターから「keepがちょっと少ないですね。そちらも出してみてください」と声かけをするのも良いと思います。

良いものも、悪いものも、「意見=気づきや視点」であり、その後の活動に活かすためのものなので、どちらかに偏ることなく、出し切ることが大事です。

2.付箋の文字数、という枠組み

付箋の書き方って、学校で習ったことありますか?

僕はないです(笑)

書き方に正解はないのですが、自由に書いてもらうと、意図せぬ内容や、あとから使いにくい形になることがあるので要注意です。

たとえば、「笑顔」「時間管理」など、キーワードで書かれているケース。

これだと、それが良かったのか、悪かったのかも分かりませんし、他の人が読んだ時に意味を共有することも難しいです。

そこで現場では「10〜15文字程度の文章で書いてください」と伝えるようにしています。

そうすると、後から見返しても、ある程度内容がわかり、かつ、グループ化もしやすいサイズ感になります。

これは一例でしかありませんが、付箋への書き方は習っていないからこそ、緩やかな枠組みを伝えることで、付箋の内容のレベル感が揃い、その後の活動がスムーズになります。

3.グループ化の罠を避ける

これ、僕も昔よくやっていたことなのですが、ついつい抽象化してしまうのが、グループ化の罠。

出てきている意見(付箋)は、それぞれ意味がわかり、次へ活かせる内容なのですが、グループ化して、タイトルを付けた途端に、漠然としてしまう(笑)

これがグループ化の罠「抽象化」です。

抽象化すると、意味合いが広がりすぎて、付箋がほとんど分かれなくなってしまいます。

「つながり」「働き方」「貢献」「自由」「コミュニケーション」、、、などが抽象化の一例です。

一概にすべてがNGだ!とまでは言いませんが、経験上、これをあとからうまく活用できたことは少ないです。

この罠を避けるためには、抽象化から代表者へと転換することがポイントです。

(ちなみに、この言葉はNPO法人ミラツクさんのワークショップに参加した時に知ったものです)

言い換えると、まとまっているものにタイトルをつける(抽象化する)のではなくて、その付箋の中から代表者を決めて、グループのタイトルにする。

たとえば、「つながり」に関して以下の2つの付箋があったとします
・つながりの種類と数を増やしていく
・「つながり」が「しがらみ」にならない距離感をもつ

同じ「つながり」についての付箋ですが、どちらが「代表者」なのかによって、意味合いが変わってくると思います。

このように代表者を考えることは、付箋の意味をそのままダイレクトに理解することへつながります。

また、同じグループだと思っていたけど、実は違うグループだった、ということが見えてきたりもします。

さらに、まとめる、ことから、分ける、ことに意識が向かい始めるので、全体の分布を把握することもできたります。

グループ化は
・抽象化ではなく代表者
・まとめるのではなく分ける
を意識することで、罠を避けて、振り返りの解像度をグッと高くすることができます。

4.終わり方が肝

KPT/振り返りの目的は、次へ活かすこと。

そのためには終わり方をどうデザインするか?がポイントになります。

よくあるのが、keep/problemすべての要素に対してtをtryを出すこと。

たしかに、これだと全ての対策ができるような気がするのですが、実際これをすると、何が大事なのかが分からなくなってしまうんです。

結果として、何もアクションしなかったり、アクションしたとしても、それほど重要でないところに時間をかけすぎたり、ということが起きかねません。

実務で活かすならば全部ではなく重要なものだけに絞ることがポイントです。

たとえば、テーマに対して、今重要だと思うもの3つに絞り、それに対してtryを考える。

こうすることで、チームの思考がある程度絞られ、実践へと活かしやすくなります。

あるいは、参加者各自が1つずつ重要事項を決めて、その1つずつを改善していく、というのも良いかもしれません。

重みづけをして、絞る、という終わりを方をデザインすることが、次に活かすために大切なことです。

まとめ

・keep/problemが偏りすぎないようにしつつ、付箋の文字数を揃えながら出していく。
・出した意見はグループ化の罠にハマらないように整理して
・次に活かす終わり方(絞り方)を大切にする

せっかく振り返りをするのであれば、今回のポイントを参考にしながら、自分が関わる場にフィットした、次に活かしやすい、進め方を考えていきましょう。

この記事が場づくりや一歩踏み出すヒントになれば幸いです。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました!

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