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【読書メモ】20211013/「みんなでつくるまちづくりワークショップ~ファシリテーションのかきくけこ~」長曽我部まどか、筒井一伸

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(目次以下すべてのグレーバックは本記事タイトルの書籍からの引用部分)

初心者が抜けがちな「く」

ファシリテーションのかきくけこ
はじめてファシリテーションする人が、以外とできていないことで、でもこれができないとファシリテーションにならない5つの大切なポイント
かくにんする
きろくする
くわしくきく
けつろんをきく
こえはおおきく
く:詳しく理由をきく
参加者の発言を掘り下げることを目的としています。(中略)例えば、ある事業に賛成の人と反対の人がいたとします。このとき、なぜ賛成または反対なのかを掘り下げるとお互いの共通点や妥協点が見つかる(中略)理由をたずねることで、事業や方法に対する誤解や思い込みが明らかになることもあります。

これはたしかにそうだな、と思いました。よく感じるのは、付箋などに自分の意見やアイデアを書き出してもらう場面。正直、付箋に書いた内容って、みんな書き方やレベル感がばらばらになるんですよね。(事前に教示をうまくしても限界がある)なので、張り出してもらうときや、整理するときに、ひと目でわからないものについては、1つずつ詳しく聞いていく必要があります。そうすることで、言葉のレベル感を揃えることもできますし、そもそも言いたかった本心の言葉が見えてくることだってあります。


練習は大切

まちづくりワークショップは本番どおりにファシリテーションの練習をすることを強くお勧めします。
(筆者が実際に体験した地域の総合計画づくりに向けたプレワークショップを終えて)十分な検討を重ねて企画されたワークショップでしたが、参加者から意見が出にくかった部分や、意見が整理しづらかった部分が次々と出てきました。さらに企画者の趣旨が参加者に十分伝わらず、想定と異なる部分に話が集中してしまった、という反省点も挙げられました。

ついついすっ飛ばしてしまいがちな、プレワークショップ。やることでプログラムの修正点が見つかることはもちろん、これを通して、プレに参加した人たちを隠れファシリテーターにもできちゃうんですよ。プレに当日参加する人たちがいる場合、プレとフィードバックを通じて、運営側の視点をもってもらえるんです。そうすると、一般参加者でありながら、運営側の意図を理解している人が、各テーブルにいるわけなので、当日に参加者への細かいフォローをやってくれたりするんです。プログラム改善はもちろんですが、ある種のチーム作りもできるのがプレの良さですね。


場のデザインは決まっていることが多い

私が関与する以前から担当課による参加の場のデザインは始まっており「ほくえい未来トーク」というワークショップの名前、専門家を招き講演を行う、参加者に報酬を支払う、といった一部のデザインはすでに決まっていました。

クライアントワークとしてワークショップをする場合に、忘れてはいけないのがこれです。制約条件がある中で、最大限のやれることをする、というのがお仕事なわけですが、ほとんどのワークショップも例に漏れずそうなります。そうなると、最初に「どこまで決まっているのか?」を確認することがめちゃくちゃ大事になります。そんなの聞いてなかったよ!と言っても、後の祭りになるだけです。

実際私が担当したオンラインワークショップでいうと、当日参加者が揃ってみると、全員が画面越しにマスクをしている、というのがありました。介護福祉系のみなさんだったのですが、各職場から参加しているため、そこではマスクは外せないと。ただでさえオンラインでコミュニケーションしにくい中で、表情まで見えないというのは、難易度がグッとあがります。その場でできる対応はしましたが、事前に知っておけば、手元に紙を用意してもらって書いたものを見せながらなどの対応もできたたな、と思った事例でした。


以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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