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保育士の仕事

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保育園で働いていて感じること、保育の考え方など思いつくままにまとめています。
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#保育園

子どもの成長を支える10の姿〜日々の保育への取り入れ方〜

10の姿とは10の姿とは、『幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿』のことで、 厚生労働省が出している保育所保育指針に記載された5歳児後半の子どもの育ちの方向性のことです。 保育園だけではなく、幼稚園、こども園にも共通される指針です。 また就学の際、保育園、幼稚園、こども園側と小学校側が、子どもの姿を共有するためにも必要になる共通の目安でもあります。 10の姿は、就学前までに育ってほしい子どもの姿や能力を、5領域をもとに10個の視点からまとめています。 指導計画を作

今年度最後の保護者懇談会を終えて。

進級進学が近づくこの季節。 先日、保育園で保護者懇談会が行われました。 年長児クラスは一年を振り返り、子どもたちの姿や成長した様子を保護者と保育者側とで共有しました。 今年度最後の保護者懇談会を終えて色々と反省することが出てきたので、 今後の懇談会に活かせるように記事にしようと思いました。 保育士の皆さんだけでなく保護者の方にも、保育者はこんなことを考えているのだと少しでも参考になればと思います。 子どもの育ちの伝え方今回の懇談会では一年を振り返り、子どもの成長した姿を話

食事の関わりについて。

保育園で勤めて10年以上経ちますが、毎年必ず出会うのが、偏食をする又は食べないお子さんです。 悩んでみえる保護者の方も多いのではないでしょうか。 子どもと関わるすべての人に、少しでも参考になればと思い、保育士の私が子どもと関わった実例を元に、食事について記してみようと思います。 保育園で偏食があるとか食べないとか…。子どもの年齢によっても違うし、家庭での生活リズムや育った環境、食事の経験によっても変わってくると思います。 現代はいろんな食べ物の文化があっていろんな食事のス

【非認知能力を育む】けん玉遊び。

昔から子どもたちに人気がある「けん玉」 ここ数年は世界中で人気が高まり、再び注目を集めています。 ある保育園では一年前から本格的にけん玉を遊びの中に取り入れていました。 一年前の4月はまだけん玉に触れたことさえなかった子どもたちが、 けん玉の技や検定を通してそれぞれが目標を持つようになり、一年を通してけん玉に取り組んできました。 卒園する頃には、できなかった技ができるようになったり、"もしかめ"がより多くの回数できるようになったり、中には日本けん玉協会が定めるけん玉検定の級

子供たちのトラブルが減少:遊びの選択肢を増やした効果

自己紹介はこちらの記事をご覧ください。 https://note.com/marumaruniko/n/nd8074346424f これまでの経験から書いています。 こういう考え方もあるんだと参考程度に見ていただければ嬉しいです。 ”ふざけ遊び”が横行していた・・・。ある5歳児クラスでの初日。 私が室内で見たものは、 走り回っている園児。 散らかったまま放置されているおもちゃ。 追いかけ合いからの引っ張り合い。 作ったものでの戦いごっこからの壊れても放置。 室内を見渡

保育園でのままごと遊び:子供たちの発展を促す秘訣

自己紹介はこちらの記事をご覧ください。 https://note.com/marumaruniko/n/nd8074346424f これまでの経験から書いています。 こういう考え方もあるんだと参考程度に見ていただければ嬉しいです。 ケーキをお皿に置くだけ・・・。「一緒に"ままごと"しよう」と5歳児の女の子に誘われて、ままごとコーナーで遊んだ時の話。 ままごとコーナーには、テーブル、小さいけれど調理台とコンロ、水道といった台所があるような環境。 女の子が「ケーキを作って